医療費控除の申請を行うと、住民税の還付金はどのぐらいになりますか?

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医療費控除で戻ってくる税金の額は、1年間に要した医療費から10万円を引いた残りの額に、その人の所得税と住民税の税率を足し合わせた率を掛け合わせた金額となります

住民税の還付金がいくら戻るかは、その人の税率により異なるので、家族の中で一番所得の多い人が申告すると、最も多くの還付金を受けることができます。

医療費控除を申告すると、その内容は自動的に市区町村にも報告され、住民税も軽減されることになります。医療費控除で戻ってくる税金の額は、その人の所得税の税率によります。所得税の税率は所得に応じて5~40%まであります。

医療費控除というと、1年間に要した医療費から10万円を引いた残りの額が丸々戻ってくると思われがちですが、そうではないので注意が必要です。

住民税や所得税の税率には、計算式がありますから、簡単に還付金を計算することができます。

 

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住民税の還付金の計算式

住民税の還付金の計算式は以下の通りです。

医療費控除で戻ってくる住民税の還付金
= 医療費控除額 × (所得税の税率 + 住民税の税率)

 

住民税の税率

住民税の税率は平成19年6月分から、一律10%になっています。

この変更により、全体的に住民税が増税されましたが、その分所得税が減税されたので、納める合計の税額に変わりはありません。国税を減らし地方税を増やして、地方へ財源を移すことが可能になりました。

 

<具体例>

一例として、医療費控除の対象となる額が10万円で、所得税率が20%で、住民税が一律10%の場合は、3万円の税金が戻ってくることになります。

もし、所得税率が30%なら、4万円の税金が戻ってくる計算になります。

 

所得税の税率

所得税の税率は、分離課税に対するものなどを除くと、5%から40%の6段階に区分されています。

医療費控除の申請を行なって、住民税の還付金がいくら戻ってくるかは、その人の税率により異なってきます。そのため、家族の中で一番所得の多い人(所得税率の高い人)が申告して、医療費控除の適用を受けたほうが多くの還付金を受けることができます。

課税される総所得金額に対する所得税の金額は、次の速算表を使用すると簡単に求められます。

 

 

所得税の還付金の計算式

所得税の計算は、以下の速算表をもとに行います。

  • 所得金額が195万円以下の場合
    →税率は5%、控除額は0円
  • 所得金額が195万円を超え330万円以下の場合
    →税率は10%、控除額は97,500円
  • 所得金額が330万円を超え695万円以下の場合
    →税率は20%、控除額は427,500円
  • 所得金額が695万円を超え900万円以下の場合
    →税率は23%、控除額は636,000円
  • 所得金額が900万円を超え1,800万円以下の場合
    →税率は33%、控除額は1,536,000円
  • 所得金額が1,800万円を超える場合
    →税率は40%、控除額は2,796,000円

 

<具体例>

  • 課税される所得金額が700万円の場合

以下のように計算することができます。
700万円×0.23-63万6千円=97万4千円が、所得税の税額となります。

 

  • 課税される所得金額が350万円の場合

以下のように計算することができます。
350万円×0.2-42万7,500円=27万2,500円が、所得税の税額となります。

 

 

まとめ

医療費控除申請のための計算は面倒と思われがちですが、上記からわかるように計算式を確認すれば簡単に求めることが出来ます。

また、医療費は家族の分をまとめた総額となります。今まで、申告者本人の分のみと思い、10万円に届かないので申告していなかったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

還付申告の場合、過去5年分はさかのぼって申告をすることが可能ですので、まとまった還付金を受け取ることのできる可能性のある方は、申告をおこないましょう。

過去の申告内容に不安を感じている方や、初めて確定申告をされる方は、一度税理士などの専門家に確認を行い、正しい申告を行うことをおすすめします。

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