礼服、喪服、ビジネススーツ。全部ひっくるめてブラックスーツの細かなルールを解説します。礼服とスーツの見た目の違いはどういうものなのか、お分かりでしょうか?。葬儀に着用する礼服は、ブラックスーツでもよいのか、スーツはシングルとダブルはどちらがよいのか?…など、気になる点が多いかと思います。そのような礼服とスーツの関係について取り上げてみました。(もしかしたらあなたの日頃の疑問が解けるかも!?)
ブラックスーツとは!?
ブラックスーツには礼服用とビジネス用があり、それぞれ用途が異なっています。礼服用(正式には略礼服)のブラックスーツはブラックフォーマルとも呼ばれ、光沢のない真っ黒な生地で、シルエットも昔ながらのオーソドックスなものが多く、長く使用できるようにパンツにアジャスターが付いていたり、ゆったりとしたシルエットのものが主流です。ビジネススーツの黒とは色が異なり、室内では分かり辛いかもしれませんが、太陽光の下でははっきりと違いが分かるので気をつけてください。
ブラックスーツ 喪服と礼服の違い
葬儀や告別式、法事で着用するのが喪服であり、礼服は冠婚葬祭全般に着用するものを指します。具体的には、喪服は基本的にシングルやダブルの喪服用のブラックスーツ、礼服はモーニングコートやタキシード、燕尾服。喪服と礼服は本来全く別のものですが、現在では結婚式やお葬式にネクタイを白から黒に換えるだけで兼用する人も多くなっており、その明確な違いは薄れつつあります。
日本のブラックスーツに関して、洋服の専門的な知識のお持ちの方の意見があります。ものすごく興味深い内容なのでコチラに引用させていただきます。
この略礼服というものは、日本独特のもので、欧米にはありません。 略礼服の発祥は第二次大戦後の日本が貧乏極まりない時代に、現在のカインドウエアという会社の、当時の社長さんが考えたものです。 慶弔を一着で済ませれば、節約になるだろうということであったのです。欧米では、結婚式できたものをお葬式に着るという発想も、お葬式に着たものを結婚式に着るという発想のどちらもありません。シチュエーションが”真逆”ですので、どちらにしても相手に失礼になるという考えです。お目出度い結婚式に、葬式で着たばかりの服を着て、お祝いをするということは どう考えても失礼以外のなにものでもないでしょう。 但し、日本という国の文化は、みんなが良ければ、みんながイエスと言えば それが正しいことになる文化なのです。言葉を変えて言うと、日本の略礼服、ブラックスーツは、結婚式にしろ、お葬式にしろ、みんなが心をひとつにする、みんなの中に溶け込むという、集団化をひとつの大きな目的として着るものであって、自分をカッコ良く見せるような、個性を際立たせるための服ではないのです。従って、デザインについても、まったく無個性というか、デザインがされていない、誰きても 似合いもしないが、似合っていなくもないという、私に言わせれば、”究極の凡作”なのです。
もともと、西洋に、黒いビジネススーツはありませんでした。へりくつのように聞こえるかもしれませんが、天然の羊毛を真っ黒に染め上げることは、現代の技術を持ってしても不可能なのです。 化学染料のPHの具合等によって、赤系の黒と、青系の黒に分かれますし、なにしろ羊毛の原毛の芯までは染料が染みこまないのです。最近 表面のうろこ上の部分、スケールと言いますが、これを潰してしまうことで、より芯まで黒に染めれるようになった、ダイドーリミテッドが開発したトゥルーブラックという名の生地を使った礼服が売られていますが、艶感のない真っ黒で、逆に私にとってはあまり魅力的ではありません。素材については、昔はドスキンという、タキシードにもよく使われる光沢のある素材のものがありましたが、現在は、なるべく一年間着られるように、ということで、薄手の平織り、トロピカルや、マットウーステッドなどといった織りのものが多いように思われます。
さて、昨今 お店でよく見るようになったという黒のビジネススーツについてですが、あくまでも一般論ですが、日本の最近の流行を反映して、略礼服などと比べると、より身体にピッタリしたタイトなフィットの服が多いようです。 無難なフィットの略礼服とは異なり、体型にピッタリさせ、その人なりのシルエットを形づくらせることにより、略礼服に比べると、より”個”を強調しているということが言えると思いますが、如何でしょうか。 そのため、生地もシャドーでストライプが入ったり、生地の織り柄がより強調され、立体感があったり、無個性な感じの略礼服の黒の感じとは随分違うと思われるのではないでしょうか。
ブラックスーツと真っ黒な普通のスーツ – BIGLOBEなんでも相談室
いままでは父親に借りていたのですが、近々同僚の結婚式があるので、これを機に自分のブラックスーツの一つでもと、いわゆる量販店で購入したのですが、(現在裾直し、ネーム入れ中)帰宅してからふと疑問に
礼服(略礼服)としてのブラックスーツ
礼服(略礼服)は、日本独自のものであって、ヨーロッパでいうところのダークスーツにあたります。結婚披露宴ならば新郎新婦がいちばん目立たなければいけませんし、通夜葬式の場合は故人を悼む気持ちで目立ってはいけないという理由から黒のスーツが一番ふさわしいとされています。
ブラックスーツはオールマイティの略礼服と呼ばれ、昼夜間を問わず冠婚葬祭すべてに着用することができ、ドレスコードとして「平服」と指定のある時は基本このスーツを着用します。
結婚式用のブラックスーツに合わせるネクタイとポケットチーフについてレクチャーしてくれている動画
結婚式に着ていくスーツ
喪服としてのブラックスーツ
一般的に男性の喪服は黒を含むダークスーツと白いシャツに、ネクタイと靴下、靴は黒色のものを着用し色柄物は避けましょう。 ネクタイピンや金時計、胸ポケットのハンカチなどは着けないのが礼儀です。
靴は基本的に光沢のない黒のものを選び、スエードや金具が付いたものなどは避けましょう。毛皮のコートは殺生を連想させるものなので避けるのが基本です。
【喪服】スーツと喪服との違い。黒のスーツで代用するのはマナー違反です。
一般的に市販されているブラックスーツを喪服として代用するのはマナー違反ですという動画。
冠婚葬祭のブラックスーツとビジネス用のブラックスーツは別物
ここまでで、冠婚葬祭用のブラックスーツとビジネス用のブラックスーツはまったく別物であることが分りました。しかし、結婚式用のスーツとしては、特に礼服用のブラックスーツでなくてもビジネス用のブラックスーツで代用できる現在の風潮があるということです。ただしそれが本当にその席にふさわしいかどうかはよく考える必要があります。
限定的な意味においてのビジネス用ブラックスーツ
ビジネスにおけるスーツは、ネイビーかチャコールグレーといったオーソドックスな色合いが好まれることが多いですが、若い方を中心に最近では、個性を引き立てたいときにはブラックスーツが選ばれることがあります。
限定的な業種においてのビジネス用ブラックスーツ
ブラックスーツは、本来礼服として冠婚葬祭やパーティーの席で着るものなので、「ビジネスで着るのは間違いである」という意見もあり、実際、欧米ではビジネスの場で黒を着る人は少数派だと言われています。
しかし、マスコミや広告、IT業界、ファッション関係、クリエーターなどでは個性的な装いをする人が多いため、ブラックスーツを着ていても違和感はないでしょう。
ただ業種によってはブラックスーツをビジネス用としては敬遠する風潮が根強いことも事実です。
個性の主張は「悪目立ち」につながりかねない。特集記事『仕事ができる男に見える「スーツの鉄則」』では、スタイリストが「ネクタイは無地か『古典柄』、シャツはセミワイド」というベーシックが鉄則、そして「黒スーツ」はNGだという。
「若い世代を中心に、黒のスーツを着る人が増えています。いまや一概にマナー違反とはいえませんが、欧米のビジネスマンで黒のスーツを着る人はいません。どんな場面にも通用するのは、ネイビーとグレー。柄は無地、もしくは控えめなストライプです。ビジネススーツで重要なことは『悪目立ち』しないこと」だという。
出典: biz-journal.jp
服装に特に制限のない業種の方、ファッション関係の方、プライベート用のブラックスーツ
先にも少し触れましたが、ビジネス上でも服装に関して特に制限のない業種の方、ファッション関係の方、プライベート用であればどんなブラックスーツを着ようが自由な訳ですから、思いっきり自分好みのものを着てください。もちろんカッコいいのが一番です!
礼服とスーツ-見た目の違いだけ?その違いを基本から考える
男性が着こなすファッションのなかで、スーツはより男らしさを醸し出すアイテムです。でもシチュエーションなど、TPOに応じた着こなしをしていかないと、相手に対し不愉快な思いをさせてしまうことにもなりかねません。ここでは、もう一度基本に戻り、礼服とスーツについてその違いを検証していきましょう。Mr.Wills読者のみなさんにもぜひ知ってもらいたい内容です。
礼服とスーツ-その基本から考える①…礼服(フォーマルスーツ)
礼服はフォーマルスーツとも言われ、結婚式や告別式などで着られる格式の高いファッションの一つです。ブラックスーツやブラックフォーマルとも呼ばれますが、総称してフォーマルスーツと呼んだほうがよいでしょう。フォーマルスーツは、シングル、ダブルがあり、ダブルの方が格式あるものと思いがちですが、そうではありません。細身の20~30代の男性がダブルのフォーマルスーツを着て冠婚葬祭に現われることはまずありません。やはり年齢を重ね、ちょっとふっくらした方たちが着用されています。年齢に応じて着るものと理解した方がよいでしょう。また、ボタンの数で格式が決まるということもありません。デザインですが、フォーマルスーツにはシャドウストライプを含め、デザインを施した柄はありません。一般のスーツと違う最大の点は、光沢がないということです。色合いも純粋な濃い黒色になり、オーソドックスな感じのものです。一般的には略礼服と呼ばれるものが主流になります。
礼服とスーツ-その基本から考える②…ビジネススーツとは?
ビジネススーツは、一般に仕事用のスーツとして着られるものです。幅広いデザインや色合いなどがあり、その種類は豊富です。ビジネススーツの種類は基本的には3つにまとめられます。
シングルスーツ
シングルスーツは、前のボタンが一列になったデザインのものです。ほとんどのビジネススーツの主流がこれです。ボタンの数は2つボタンと3つボタンが主なものです。
ダブルスーツ
前身頃が折り重なり、ボタンの配列が2列になったものです。フォーマル的な印象がより高まったスーツと言えます。ボタンの数は、6つボタンまたは4つボタンの2つかけとなっています。
スリーピーススーツ
スリーピーススーツ…スリーピーススーツは、ジャケット、スラックスの3点がセットになったものです。三つ揃えとも呼ばれており、ベストとスラックスを同じもので、ジャケットは違う色合いのものにするなど、着こなしの楽しさが広がるスーツです。
礼服とスーツ-その基本から考える③…礼服とビジネススーツの違いを考える
礼服は冠婚葬祭用のフォーマルスーツとして広く知られています。それに対してビジネススーツは、仕事やプライベートを含め、普段の生活の中で着用するスーツです。スーツの色が黒いからといって、ビジネススーツを着用して葬儀に望むのは、相手に対して失礼で、礼儀違反ともなります。そもそも礼服とビジネススーツは生地の作りそのものが違うため、同じ黒色でも色合いが全然違ってきます。礼服は光沢がなく、深く濃い黒色です。それに対し、ビジネススーツは、同じ黒でもその色合いは浅くなります。逆にビジネススーツの黒色が濃いものだと、ビジネスの場では黒すぎて違和感が生じてしまいます。
ということから、礼服は大学生や社会人となったなら、一着は持っておくことをおすすめします。成人を迎えると、親族の不幸や、勤務先の内外で葬儀への参列が発生することがあるからです。20~30代は、比較的買い求めやすくなっているシングルタイプの略礼服で十分なので、専門店へ行き、担当者からのアドバイスを受けるのもよいでしょう。
ブラックスーツにもルールがある
いろいろ調べてみるとブラックスーツにも、TPOによっていろいろルールがあることが分りました。知らないよりか知ってる方がいいわけで、ここはひとつできる大人の嗜みとしてTPOによってブラックスーツを使い分けしましょう。だって知らなくて恥ずかしい思いをするよりか、ルールをきっちりわきまえてビシッとブラックスーツを着こなす方が断然イイに決まってます!!ぜひあなたのセンスをブラッシュアップするためにもこのページでしっかりとマスターしてくださいね。
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