坐月子(ズオユエズ)って知ってる?女性の体に大切な産後習慣

健康
スポンサーリンク

坐月子(ズオユエズ)とは、中国・台湾では当たり前の産後習慣。名前の通り、約1カ月間出歩かず、じっとして過ごす休息の時間です。妊娠・出産を経た女性は体がボロボロ。産後の1カ月でゆっくりリハビリを行うのです。

そんな坐月子、単なる休息と思うなかれ、実は結構厳しい修行のようでもあるんです。しかしこの時期にしっかり坐月子をやった人は、産後の回復が早いばかりかその後の更年期障害もひどくならずに済むと言います。実際にどんなことをするのか見ていきましょう。

スポンサーリンク

とにかく休息

ただ休むというだけではなく、部屋から出ないで閉じこもります。どんな労働や運動もしません。夫はもちろんのこと、母親・兄弟・親戚まで総出で産婦のお世話をします。
自然分娩の産婦は30日、帝王切開や自然・人口流産をした人は40日の休息が必要と言われています。
産後二週間は広がった子宮が収縮する期間なので特に重要で、食事の時とトイレに行く時以外は寝て過ごさないといけません!

 

頭を洗ってはいけない

頭を洗うと体が冷え血が凝固するため、悪露の排出を妨げるためいけないそうです。

 

 

 

 

お風呂に入ってはいけない

こちらも体を冷やさないように、産後2週間はお風呂に入らず体をタオルなどで拭き綺麗にします。産後2週間~4週間は湯船に入ってもOKですが、石鹸で体を洗ってはいけません。

 

 

 

 

風に当たらない

筋肉・骨のコリや頭痛・風邪につながるため、温風でも冷風でも風に当たってはいけません。

 

 

 

 

 

心地よい温度を保つ

部屋は産婦にとって心地よい温度に保つようにします。真夏でも真冬でも25度~28度の間です。但し、風にあたってはいけませんので、もしエアコンを使う場合は産婦に当たらないようにするのと、長袖・長ズボン・手袋・帽子・スカーフ・靴下などを履いて直接風に当たらないようにします。

 

 

冷たい水を使わない

冷たい水を飲まないのはもちろん、手や顔を洗う時や歯を磨く時にも冷たい水は使ってはいけません。

 

 

 

 

 

子供を抱っこしない

産後は体の回復にとても重要な時期なので、重いものを持ってはいけません。このため、子供を抱っこするのもNG。子供を抱っこしていると、内臓下垂の原因になります。子供も体を作る大事な時期なので、なるべく横に眠らせておくのがよいのです。

 

 

 

 

母乳をあげる時も横になってあげる

 

母乳を飲ませる時にも、母親は横になったままあげるのが良いそうです。体勢的に結構きつそうですが頑張りましょう!

重いものを持たない、階段を上らない

産後半年は重いものを持ってはいけません。また、坐月子の期間は階段を上ってはいけません。内臓下垂と筋肉や骨の痛みにつながります。

 

 

 

 

涙を流さない

面白いところでこんな決まりもあるようです!女性の老化は目から始まるため、産後は特に目を大切にする必要があります。「産婦の涙1滴は10両の黄金より貴重だ」と言われるほど。今の金相場に換算すると、産婦の涙1滴は約290万円くらいの価値があることに…!
もちろんこれは例えですが、もし涙を流すと目の痛みや白内障につながってしまうとのこと。産婦は自分でもなるべくリラックスして小さいことを気にせず、楽しい気持ちでニコニコ笑っていることが大切なようです。夫にも是非協力してもらいたいですね♪

テレビ・パソコン・スマホの画面を見ない。本・新聞・雑誌を読まない

これは結構きつい決まりですね。上の目を大切にするのと同じ理由で、目を使うのを避けなくてはいけません。万一見ることがあっても、15分見たら10分目を休ませなくてはいけないそうです。一番良いのは目を使わずに穏やかな音楽を聴くこと。目を休ませれば心の緊張もほぐれ情緒が安定します。

目のマッサージをする

これも目を大切にすることのひとつ。3度の食事の前と寝る前に、湿らせて温めたタオルを目の上に数分間のせてマッサージすると良いとのこと。目の疲れに効くツボを押しながらマッサージしてみましょう

体を冷やす食べ物を食べない

体を冷やす食べ物の特徴は下記の通り
・暑い、温暖な土地、気候にとれるもの
・柔らかく水分の多いもの
・地上で育つ植物
たとえば、トマト・レタス・キャベツなどなど

 

 

坐月子メニュー

坐月子の時に食べるものは「坐月子メニュー」としてしっかり決まっています。

漢方スープ(生化スープ)

当帰、せんきゅう、桃仁、ショウガ、甘草を米酒で煮たスープ。産後はこれを毎日飲みます。自然分娩の産婦は7日間、帝王切開の産婦は14日間。1日6回飲みます。

 

 

 

 

麻油猪肝~豚レバーのごま油炒めスープ~

豚レバー 500g ※一晩牛乳に浸しておくと臭みが取れます。一口大に切っておきます。
ごま油 適量
ショウガ ひとかけ
米酒 適量

作り方
1、ごま油を熱して薄くスライスしたショウガを炒めます。
2、ショウガが褐色になったら豚レバーを加えよく炒めます。
3、火を止めて米酒を加え再度30秒ほど火にかけ炒めます。
4、レバーを半分に切ってみて、火が通っていれば出来上がり。

漢方スープ同様、毎日食べます。

豚まめ炒め

豚のマメ(腎臓)を使った炒め物。レバーよりもぷりぷりしているみたいです。台湾料理屋さんで出しているところもあります。
坐月子2週目には、この豚マメの炒めものを食べ、杜仲茶を飲む、とあります。

2週目には塩辛いもの、漬物、味噌汁、を食べないこと。

麻油鶏~鶏のごま油と酒のスープ~

体を温めるショウガが入ったあったかいスープ♪坐月子の定番メニューです。

但し、このスープを飲むのは3週目から。要らないものが全て体から出てから飲むと良いらしいです。他に・・・
・酸っぱいものを食べない。お酢やレモンもNGです。
・冷たい飲み物を飲んではいけない。水もNG。水分は漢方スープなどから摂るのがベストなようです。

 

 

コツ・ポイント

いかがでしたか?もはや「しきたり、風習」とも言える「坐月子」なかなか全部実践するのは難しそうです。でも、全ての決まりに意味があり納得できるのも事実。女性と赤ちゃんにとって最も重要な時期である産後は休息と食べ物、そして体を冷やさないことに注意して、一生健康でいましょう!

 

 

コメント