お洒落の「格」が一段上がる!スーツベストの着こなしの基礎!!

メンズファッション
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前回スーツについて記事を書かせていただきましたが、その時ベストについては触れませんでした。今回はスーツに着込むだけで男前度が上がるベストにいて詳しく書かせて頂きたいと思います。

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そもそもベストの意味とは?

元来スーツとはジャケット、ベスト、トラウザーズの三つ揃いを指すもの

 

来歴

17世紀後半以来紳士服はジュストコール(上着)、長袖のベスト、キュロット(半ズボン)、クラヴァット(ネクタイの原型)から構成されていたが、18世紀に入るとジュストコールが細身になり、ルイ15世の時代にはベストの袖が無くなった。そして、この袖の無いベストが ウェストコート(Waistcoat)(フランスではジレ(gilet))と呼ばれるようになった。
現在では、単に「ベスト」といえば、男女問わず丈が短めで袖が無い上着の下に着る胴着という意味で用いられることが多い。毛糸で編まれたウェストコートと同じ形のもの(ニット系ベスト)は「チョッキ」とも呼ばれ、主に普段着の防寒用として使用される。

出典: ja.wikipedia.org

ベストとは17世紀頃、下着と上着の中に着る中衣でした。
アビやジュストコールと呼ばれる上着のボタンを閉めずに、中のベストを見せる装いをしていました。

それが18世紀頃に上着の袖がタイトになり、それに伴いベストの袖がなくなりました。
これが現代のベストの原型になります。

現代ではニットや素材の発達もあってか、袖有りベストの姿は見なくなりました。
その為、事実上の基準としてベストや直帰といえば袖のない、
前ボタンを留めるタイプのもので通じます。

ちなみにベストは
フランス語では、ジレ
英語ではウェストコート
日本ではチョッキでしょうか?

実際通じるので、全て同じ物として捉えていいと思います。
一時期、ベストでなくジレ、と言う事を耳にしましたが、
ハンガーを衣紋掛けと呼ばない、みたいな言葉の計画的陳腐化のような物でしょうかね。

ベストの魅力と人気の理由

スーツベストの魅力は単純にスーツスタイルをかっこよく見せるからです。

なぜかっこいいのか。
その理由は二つあります。

一つはジャケットの作りとも関係してきます。

通常メンズのジャケットは表地と裏地の間に、
馬やキャメルの毛、麻などで作られた芯地と呼ばれる素材が中に挟み込まれています。
これを挟む一つの理由として体を立体的に、たくましく見せる為の意味合いがあります。
Tシャツにジーンズが似合う男性がなぜかっこいいのか。
それは胸がたくましい方が男性的に見えるからではないでしょうか。

ではベストとどう影響するか。
ベストを着る事で、ジャケットの前ボタンの位置から首元までのVゾーンに奥行きができます。

これが視覚効果で体を立体的に、つまりたくましく見せるわけです。

それがベストの魅力であると思います。

襟付きダブルベストはよりフォルムを立体的に見せます。

スーツベストのもう一つの魅力はスーツをきちんと見せる事です。

スーツには清潔さやエレガンスさは不可欠です。
ベストは着るだけでそれを満たしてくれます。

3ピースで着る際はジャケットのボタンは開ける事を推奨しますが、
ビジネスの場合ですと、ベストなしの2ピースでそれをやると、
タイが歩く度にプラプラと不安定に揺れて心象としてどこと無く大丈夫かな?といった印象を与えます。
タイバーをしていなければ尚更です。

ベストのボタンは留めて着るのでその心配はありません。
このキチンと感が大切なのです。

ベストの特徴

来歴

17世紀後半以来紳士服はジュストコール(上着)、長袖のベスト、キュロット(半ズボン)、クラヴァット(ネクタイの原型)から構成されていたが、18世紀に入るとジュストコールが細身になり、ルイ15世の時代にはベストの袖が無くなった。そして、この袖の無いベストが ウェストコート(Waistcoat)(フランスではジレ(gilet))と呼ばれるようになった。
現在では、単に「ベスト」といえば、男女問わず丈が短めで袖が無い上着の下に着る胴着という意味で用いられることが多い。毛糸で編まれたウェストコートと同じ形のもの(ニット系ベスト)は「チョッキ」とも呼ばれ、主に普段着の防寒用として使用される。

特徴

正装時のウェストコート。燕尾服着用時にはその下に白のウェストコートを着用する。
ウェストコートを着用するときは、伝統的にはベルトを用いず、サスペンダー(ズボン吊り)を用いていた。
最も典型的には正面を縦1行で5ないし6個のボタンで留め、前身の生地は背広と同じもの、後身の生地は裏地同様のものか、表地と同様の物が用いられる形状である。背中には尾錠が付いていてサイズの調整が少し出来るようになっている。

出典: ja.wikipedia.org

スーツに合わせるベスト選びのコツ

選び方のコツ1:ベストの丈はパンツとの境目が見えない丈を

ベストの着こなしで大切なのはシャツやベルトループが見えない様な丈を選ぶ事です。

クラシカルなスーツはベルトでなく、サスペンダーでパンツを吊るしていました。
クラシカルな着こなしをするのであれば、股上が深めのパンツと、
パンツのウェストが覆われる程度のベスト丈を選びましょう。

デザイナーズや大量生産系のブランドですと、現在主流である股上浅め、ベスト丈短め
と言ったデザインのものが多いため、3ピースを選ぶのであればスーツの得意なテーラード系の
ブランドがおすすめです。こちらは後ほどご紹介します。

上2つの画像はDolce&gabbanaです。
デザイン性の高いスーツですが、丈のバランスは守られています。

選び方のコツ2:細身の人にはダブルか襟付きベスト、カップのいい人はシングルの深Vゾーンがおすすめ

先ほど【ベストの魅力と人気の理由】の項でフォルムの話をした通り、
スーツを良く見せるには胸周りをたくましく見せる事が秘訣になります。

ベストを着込む事で体に立体感を出しやすくしますが、
体の線が細い方にはVゾーンが浅めの襟付きのベストをおすすめします。

襟つきになる事で胸周りをより立体的に見せる事が出来る為です。
逆に体がふくよかな体型の人は襟なしベストのVゾーンが深めのタイプを推奨します。

一般的にベストのVゾーンはジャケットのボタンを留めてから1~1個半見えるのが美しいとされていますが、体型に合う様に多少変えるのもかっこ良く見せる為のコツだと思います。

ダブルのVゾーンはシングルよりも重なる分量が多いので厚みが増します。
襟付きはより胸周りの立体感が出ます。

選び方のコツ3:ベルトをするならウエストがスッキリ見えるバックルを

選び方1ではウエストのはぎ目が見えない様なサイズ感を推奨しました。
スーツをクラシカルに着たい人にはその様に着ていただきたいですが、
手持ちのスーツだとベルトが見えたり、
ニットベストなどではウエストが出てしまう場合のコーディネートをご紹介します。

ベストを着るスーツのこのウエストラインはパンツの切れ目、ベストの切れ目、シャツの切れ目、
ベルトのバックルが重なる為、ゴテゴテしがちです。
ですので、なるべくベルトのバックルの厚みがないタイプを推奨します。

ウエストが出っ張って見えず、スマートに見えるベルトを選ぶことがコツです。

上の画像の様なベーシックでシンプルなバックルを選びましょう。
靴とベルトの色・素材を合わせるとより良いです。

スーツベスト着こなしの注意点

ジャケットのボタンを留めない着こなしがスーツベストの魅力を増す

6つボタンスーツベストの一番下は開ける事が吉


基本的にベストの一番下のボタンは外して着ていただきたいです。

一番下のボタンを外して着るようになったきっかけは、
ジョージ4世というイギリス王のボタンのかけ忘れと言う説もあります。
洋装というのはしばしば形式美が重んじられます。
5つボタンのものや、デザイン的に留める事に無理が生じるものもありますので、
一々覚えるの面倒だという方は一番下のボタンは、カーディガンやニットベストであっても外して着て頂く事をお勧めします。
クラシック等抜きで客観的な外して着る方がきちんとした中にも「抜け感」が出ますので。

ベストinスーツおすすめコーディネート紹介

スーツベストの着こなしポイント1:スーツと同素材のクラシカルコーディネート

 

スーツに合わせるベストは冒頭でもご紹介しました17世紀から続く元祖クラシックの
ジャケット・ベスト・パンツです。(当時はジュストコール・ベスト・パンツですが、上中下の形式は同じです。)

グレー系は重すぎず、シックに見えるので年齢問わず進められます。
タイやシャツの色や素材次第で年齢に適したスタイルに見えるので大変重宝します。

上段・中断の着方でしたら年齢は問いませんし、下段は30代すぎ位からのメンズに
似合うと思います。参考として。


ブランド:Paul Smith

 


ブランド:TAKEO KIKUCHI TOKYO

 


ブランド:TAKEO KIKUCHI TOKYO

スリーピースを買う場合は大体セットになっている場合が多いですが、各アイテム1SKU毎に売っている場合もあります。同時期に購入しましょう。

スーツベストの着こなしポイント2:オッドベスト(色・素材違いのベスト)

結婚式でよく見られる、ジャケパンと異なる素材のベストをオッドベストと言います。

ビジネスや日常ではカジュアルな要素が強くなりますので職場環境に合わせた色を選んでください。
ニットベストやカーディガンから、無地のものと、着方によってバリエーションも豊富なので、
商談がある日や外出する日など、その日の業務内容や気分によって変えられるのも魅力です。

別記事でカラーカーディガンについて書かせていただきましたが、
ネイビーやダークグレーの様なスーツにカラーカーディガンを差し込むのもおしゃれですね。


ブランド:green label relaxing

同系色でまとめるのがビジネスでのスーツベストとしては業種問わずベターですね。


ブランド:Paul Smith


ブランド:green label relaxing

オッドベストでストライプや柄ものを合わせる場合は、スーツは無地の着方が綺麗にまとまります。

また、生地も梳毛(毛羽立ちがなく、肌さわりの良いもの)同士、
紡毛(冬のPコートの様な毛羽だったもの)同士で着こなす事も重要です。
春夏向けや、恐らく普段着られているスーツ、リクルートスーツ、フォーマルなタキシードの素材は
梳毛タイプになります。

スーツベストとしての着こなしのみならず、カジュアルにも汎用性の高い
ナイロンベスト。
どうしてもビジネスで着たいという方でしたら出退勤の時でしょうか?

ブランド:Rocky Mountain FeatherBed

 

ブランドというよりも生地メーカーなのですが、秋冬のスーツベストにハリスツイードが熱いです。
英国のハリスツイード協会という法律で定められた条件を満たしたもののみというクオリティの高さは折紙付きです。

LARDINI / ラルディーニ
世界の名だたるメゾンの製品を30年以上作り続けてきた「LARDINI」は、クリエイティブチームに数々のブランドのコンサルティングを行ってきたUMBERTO CANTARELLI(ウンベルト・カンタレッリ)氏を迎え、クリエイティブ・ディレクターのルイジ・ラルディーニ氏が指揮の下、2010年春夏シーズンに新しいコレクションを発表しました。

プライスラインから少し足が出てしまったので、
別記事のスーツの選び方ではおすすめブランドに挙げませんでしたが、
このイタリアブランド・ラルディーニは工場発のファクトリーブランドなので品質・コストパフォーマンス共に高いです。

こちらはツイードの雄、ハリスツイードの素材を使った背抜き仕立て!!
生地の密度が詰まったツイードで保温性・デザインの使いやすさ共に抜群です。

ベストとしても中々高級品ですが、その柔らかな仕立てを十分に体感できます。

 


ブランド:FREAK’S STORE
HARRIS TWEED/ハリスツイード VEST

スーツベストの着こなしポイント3:メンズスーツに光る装飾品・懐中時計

19世紀にはまだ腕時計などなく、時間といえば懐中時計でした。
しかし、この懐中時計も高級品でなくすわけにはいきません。
その為にベストの上からキラリと光るチェーンがメンズが付けられる貴金属でした。

クラシカルな要素が強いですが、差別化しやすいからでしょうか
このチェーンを見せるスタイルはお見かけすることがあります。

ともすれば貴金属は素材や重厚感を選ばないと一転安っぽくなったり、子供っぽくなってしまうので、
スーツベストに懐中時計・ポケットウォッチチェーンをコーディネートする場合は気をつけてください。


懐中時計のチェーンの付け方のサイトを貼っておきます。
懐中時計の歴史や種類なども記載されておりますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。

懐中時計チェーンの着け方│懐中時計チェーンの使い方 【アンティーク時計専門店メルシーウォッチ】

懐中時計チェーンが生み出されたのは懐中時計が全盛だった1900年前後のお話し。現在とは服装も違うので、着け方も同じでは難しいところがあります。基本を知っておくと便利です。

スーツベスト終わりに

いかがでしたでしょうか。
今回はベストについてフォーカスしてご紹介させて頂きました。

あまり偉そうな事は言えませんが、
スーツは紳士にとって一つの命題とも言えますし、専門の書籍も多数出ております。
ですがいくらルールやセオリーを理解して理論武装しても、着こなすのとはまた別の話になりがちです。
大切なのは自分に何が似合うかを理解し、自分はどんな人物・スタイルに琴線が触れるのか。

今回ご紹介したものの中でもし興味が惹かれた方がいらっしゃったなら
実際に色々試着してみたり、古着で安く買ってみたりして良いので、自分の体を通して見てください。

そうする事で自分のスタイルを築いて頂くきっかけに慣れれば幸いです。
最後までお読みいただき有難うございました。

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