自宅でできる腕の筋肉の付け方を、アームレスラーの筆者が厳選してご紹介します。
これからの季節、やはり太い腕の筋肉に憧れるのが男ですよね。まずは腕の筋肉の名称・名前を覚え、その筋トレのイメージの描き方を知り、部位ごとのトレーニングを実施して行くのがもっとも効率的です。
みなさん、丸太のような太い腕をゲットしましょう!
腕の筋肉を付けませんか?
これから半袖の季節です。いやでも腕を出さないといけませんよね。
男というものは不思議なもので、これだけ文明が発達して、腕力などあまりいらないのに、腕が細いとコンプレックスに感じたりするものです。毎年、夏が来るたびにコンプレックスを感じてしまう…そんな人は、今年こそ思い切って腕の筋肉を付けてみませんか?
Tシャツの袖がパンパンになるくらいの太い腕をしていると、夏が楽しく過ごせますよ!
腕の筋肉の付け方って?
やみくもに鍛えても効果はいまいち
よし、腕の筋肉を付けて太くしよう!
と奮起して、やみくもにがむしゃらに鍛えても、実は効果はいまいちです。腕の筋肉を付けるためには、科学的な知識とそれに沿った能率的で理論的な筋トレを過不足なくしなくてはいけません。
そのためには、まず筋肉の名称と働きを覚え、筋肉の働きに沿った動きのイメージの描き方を知ることが必要です。そして、その上で的確な動作と回数重量で鍛えていくのが太い腕への最短距離なのです。
腕の筋肉の名称
まずは筋肉部位の名前を知ろう
腕は上腕部・前腕部・手指の三つの部分に分けられる
腕は大きくは三つの部分に分けられます。
肘関節より胴体よりの部分を上腕部、肘関節と手首関節の間の部分を前腕部、手首関節より先の部分を手指と言います。
上腕部には上腕二頭筋・上腕筋・上腕三頭筋がある
上腕部には三つの筋肉があります。
力こぶの筋肉として知られる上腕二頭筋は上腕前面に位置し、肘関節を屈曲させる働きがあり、ものを引く動作に関わっています。
上腕筋は上腕外側に位置する筋肉で、上腕二頭筋と共働して肘関節を屈曲させます。
腕の後ろ側の筋肉である上腕三頭筋は肘関節を伸展させる働きがあり、ものを押す動作に関わっています。
前腕部には20近い筋肉があり複雑な動きをする
前腕部には前腕筋群と呼ばれる20近い筋肉の集まりがあります。これらの筋肉が複雑に連動し手首から先を動かしていますが、そのその動きは
・「手首を手のひら側に曲げる」
・「手首を手の甲側に曲げる」
・「手首を小指側に曲げる」
・「手首を親指側に曲げる」
・「手首を内側に捻る」
・「手首を外側に捻る」
・「拳を握る」
・「拳を開く」
というものになります。
手指にも多くの小筋肉があり前腕筋群と連動している
手指にも数多くの小筋肉があり、それらは前腕筋群と連動して働き、「手を握る」「手を開く」「指でつまむ」といった動作に関わっています。
鍛えるのは上腕と前腕
一般的に「腕の筋肉を付ける」といった場合に鍛えるのは上腕の筋肉群と前腕の筋肉群です。
もちろん、手指の筋肉も握力などに関係しますが、本記事では上腕と前腕の鍛え方に焦点を当てて解説していきたいと思います。
腕の筋トレのイメージの描き方
イメージを描きトレーニングすることで効果が倍増
少し抽象的な話ですが、トレーニングをする場合に、その鍛えている筋肉の収縮するイメージを描くのと描かないのとでは、結果に大きな差が出ます。
なぜならば、どんな筋肉も日常生活では単独で動くことはまずなく、周囲の筋肉や身体の反動やしなりを使って、なるべく楽なように動いています。
しかし、筋トレにおいては「鍛える筋肉だけを使って動かす」ということが非常に重要で、このイメージができていないと周囲の筋肉や身体の反動・しなりを動員してしまうので、せっかく鍛えたのに「どこを鍛えたかいまいちわからない」ということになってしまいます。
上腕二頭筋や前腕筋は目視しながらトレーニングできるので、そのイメージの描き方も簡単ですが、上腕筋や上腕三頭筋は目視できないので、頭の中で筋肉が収縮して力を発揮している様子を思い描きながらトレーニングするようにしてください。トレーニング動画などを見て、筋肉がどう収縮するか覚えておくのもとても有効です。
腕の筋トレの順番
複関節運動から単関節運動の順番で行う
腕の筋トレをするに当たり、そのトレーニング種目の実施の順番は非常に大切です。
より強い負荷が腕にかかる、複数の関節と筋肉を動かす複関節運動(例:腕立て伏せや懸垂)から行い、さらに腕の筋肉を追い込むために、単独の関節と筋肉を動かす単関節運動(例:ダンベルカールなど)を行うのが正しい順番です。
単関節運動を先に行うと、高い刺激が得られる複関節運動が十分にできなくなるので注意してください。
上腕三頭筋の付け方
自重トレーニングなら狭い手幅の腕立て伏せ
上腕三頭筋の筋肉を付けるのに最適な自重トレーニングが狭い手幅の腕立て伏せです。
動作のポイントは「できるだけ肘を開かない」「背筋を真っ直ぐに保つ」ことです。
なお、並行に手を置くと手首を傷めやすいので、動画のように親指と人差し指で三角形を作るように手を置いてください。
※セットの目安:10回の反復で限界がくるようにゆっくり行ってください。
椅子を使ったディップトレーニングも有効
上腕三頭筋の筋肉を付けるために、もう一つおすすめしたい自重トレーニングがディップです。特別な器具がなくても、動画のように椅子を二つ使うことで行うことができます。
動作のポイントは「やや斜め前に身体を下ろす」「肘はなるべく開かない」ことです。
※セットの目安:10回の反復で限界がくるようにゆっくり行ってください。
ダンベルトレーニングならダンベルプレスが王道
ダンベルを使った上腕三頭筋のトレーニングで、まず行っていただきたいのがダンベルプレスです。上腕三頭筋以外にも大胸筋や三角筋にも効果がある、上半身の押す動きのトレーニングの定番です。
動作のポイントは「肩甲骨を寄せる」「顎を引いてダンベルを挙げる」ことです。
※セットの目安:10回の反復で限界がくる重量設定で行ってください。
ダンベルトライセップスプレスで追い込む
上でご紹介したダンベルプレスは大胸筋を中心に三角筋と上腕三頭筋に効果のあるトレーニング種目ですが、さらに上腕三頭筋のみを追い込みたい時にはダンベルトレイセップスプレスがおすすめです。
動作のポイントは「肩甲骨は寄せない」「肘をできるだけ閉じる」ことです。
※セットの目安:10回の反復で限界がくる重量設定で行ってください。
ダンベルフレンチプレスで仕上げる
上腕三頭筋を最後まで追い込む=仕上げるのに最適なトレーニング種目がダンベルフレンチプレスです。
動作のポイントは「片方の手でもう片方の肘をしっかり固定する」ことです。
※セットの目安:10回の反復で限界がくる重量設定で行ってください。
上腕筋・上腕二頭筋の付け方
自重トレーニングなら懸垂が定番
上腕二頭筋の筋肉を付けるために最適な自重トレーニングが懸垂(チンニング)です。上半身の引く筋肉グループ(広背筋・僧帽筋・上腕筋・上腕二頭筋)にとって非常に効果の高いトレーニングですので、ぜひ取り組んでください。懸垂ができない人は、踏み台などを併用して行うとよいでしょう。
上腕二頭筋を集中的に鍛えたい場合は逆手懸垂が、上腕筋を集中的に鍛えたい場合は並行持ちが効率的です。
※セットの目安:10回の反復で限界がくる重量設定で行ってください。
なお、懸垂はどうしても器具が必要になりますが、最近は自宅のドア部分に取り付けるだけの手軽な簡易懸垂装置がありますのでおすすめです。
ダンベルカールで上腕筋・上腕二頭筋全体を鍛える
ダンベルを使った上腕筋・上腕二頭筋のトレーニングの基本となるのがダンベルカールです。上腕二頭筋と上腕筋の両方に効果があります。
動作のポイントは「体側に肘を固定する」「反動を使わない」ことです。
※セットの目安:10回の反復で限界がくる重量設定で行ってください。
ダンベルコンセントレーションカールで上腕二頭筋を追い込む
上腕二頭筋を集中的に追い込みたいのならば、ダンベルコンセントレーションカールが最適です。
動作のポイントは「フィニッシュポジションで内側に手首を回転させる」ことで、これにより上腕二頭筋が最大収縮します。
※セットの目安:10回の反復で限界がくる重量設定で行ってください。
上腕筋にはダンベルハンマーカールがおすすめ
上腕筋を集中的に鍛えることのできるダンベルトレーニング種目がダンベルハンマーカールです。
動作のポイントは「ダンベルのバーを握らず親指と人差し指の上にウエイトを乗せる」ことです。バーを握りしめると手首を傷める原因になります。
※セットの目安:10回の反復で限界がくる重量設定で行ってください。
前腕筋群の付け方
前腕トレーニングの定石はダンベルリストカール
前腕筋を鍛える定番中の定番種目がダンベルリストカールです。
動作のポイントは「できるだけダンベルを下ろして手首をのばす」ことです。
なお、前腕筋は他の筋肉と筋繊維の種類が違うので、20~30回の反復で限界がくる重量設定が最適です。
リバースリストカールで反対側も鍛える
ダンベルリストカールで前腕筋を鍛えたら、あわせてリバースリストカールも行って反対側も鍛えてバランスをとりましょう。
動作のポイントは「上げる時も下ろす時もゆっくりと効かせる」ことです。
こちらも、20~30回の反復で限界がくる重量設定が最適です。
筋トレで痛みを感じる時は
筋トレで痛めるのはほぼ手首関節
腕の筋トレでよく起こるのが手首関節の損傷です。腕を頑張って鍛えれば鍛えるほど手首に疲労が蓄積し、鍛えたくても鍛えられなくなるというジレンマがよくあるケースです。
これは、ダンベルや懸垂バーやプッシュアップバーを強く握りしめてしまうことに起因することがほとんどです。なぜならば、トレーニングの動作は複雑な三次元軌道の動きですが、バーは硬くて直線です。バーは歪まないので、軌道の歪みが全て手首にかかってしまうのです。
これを防ぐためには「バーを強く握りしめない」のがもっとも重要で、なかでも、薬指と小指は軽く添えるだけにするのが無難です。
まだまだ紹介しきれない腕の鍛え方
腕の鍛え方は奥が深い
アームレスリング選手ということもあり、これまで数多くの腕の鍛え方の記事を書いてきました。本記事でも、まだまだご紹介しきれない腕の鍛え方やポイントがたくさんあります。
下記に、これまでの人気記事をリンクしますので、お時間のある時に、是非ご一読ください。
おわりに:腕の筋肉を付けたら腕相撲の勝ち方も覚えよう
今回は自宅でできる腕の筋肉の付け方をご紹介してきました。ぜひ、本記事をご参考に逞しい腕を作ってください。
そして、腕を鍛えて太くなってきたら、学校や職場でどうしても挑まれるのが腕相撲です。男の本能みたいなものですね。
せっかく鍛えて腕を太くしても、周りの鍛えてない人に腕相撲で負けてしまったら、すごく悔しい思いをします。そして、実は力だけでは勝てないのが腕相撲です。
本記事を読んでいただいた方にだけ、アームレスラーの筆者が、アームレスリング技術の一つ「トップロール」を応用した腕相撲の必勝法を伝授したいと思います。
かなり、詳しく解説しないといけませんので、ご興味のある方は下記の記事をご一読ください。きっと、腕相撲で負けることがなくなりますよ。
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