基本的に、自己愛を持たない人間はほとんど存在しません。
しかし、あまりにも自己愛が肥大化していたり、あるいはその表現の仕方が極端であったりするという場合、その人物は「ナルシスト」であるということができます。
ではより具体的に、ナルシストな人というのはどのような傾向や特徴を持っているのでしょうか?
頻繁に自分の容姿をチェックする
これはナルシストな人の特徴の中でも、最も分かりやすいものです。
ナルシストな人は常に外部から自分がどのように見られているのかを気にしており、「最高の自分」を演出しようとします。
服装や髪型にこだわりを持つ
「最高の自分」を演出するために、ナルシストは服装や髪型にも徹底したこだわりを見せ、自分に最も似合うスタイルを探しだそうとします。
また、サングラスを好んでかけたがる人はナルシストであることが多いと言われています。
自撮り画像をたくさん持っている
「最高の自分」を演出するために、ナルシストはカメラ写りを大変気にします。
自分が最も魅力的に写る角度を研究するため、多くの自撮り画像を保存しています。
筋トレを日課としている
「最高の自分」であるためには、肉体的な美を備え、それを維持するということは欠かすことができません。
たるんだ肉体、貧相な肉体はナルシストに自己嫌悪感を植え付けてしまいかねず、それを避けるため日々肉体の鍛錬を絶やさないのです。
実は自分に自信がない
意外であるかもしれませんが、自己肯定感を持つことができず、自分に自信がない人間はナルシストになることが少なくありません。
自己肯定感の欠如としては、幼児から青年期にかけての親など周囲の人々の接し方に原因があると言われていますが、そうした子供は成長をした後も周囲に対し「自分を認めて欲しい」「ほめて欲しい」との感情を抱き続け過剰な自己演出に走ります。
また、周囲から人格を否定されそのことがトラウマとなった人は、周りに対して無意識に尊大な態度をとることで自分自身の優位性をアピールしようとします。
他人と違ったものを選びたがる
ナルシストの精神構造としては「自分は他の人間とは違う」というものがあります。
そのためナルシストは「メジャーなもの」「主流なもの」を嫌うということがあります。
「他の人間とは違うものを選ぶ自分」を周囲に示すことで、自分自身の特異性をアピールしようとします。
自分語りが多い
ナルシストは「自分はどういう人間であるのか」を周囲の人々に知ってもらおうとします。
そのため、とにかく「自己紹介」をしたがる傾向があります。
通常自己紹介は初対面の人間に対して行うものですが、ナルシストな人の場合、既知の間柄の相手に対してもそれを行おうとする特徴があります。
昔のことを自慢する
ナルシストの自己紹介話のネタとして多いのが昔話、いわゆる「武勇伝」と呼ばれるものです。
またこれは特に中高年世代のナルシストに多い傾向であるともされ、このような話をしたがる人の現在は不遇な生活を送っているという場合も少なくありません。
知り合いを自慢する
ナルシストの自己紹介話のネタに多いものとしては、「知り合い自慢」も挙げることができます。
この場合、ナルシストは自分自身に関して誇れるものを持っていないということを薄々自覚しているため、知り合いを使って箔をつけようとする場合が多いようです。
また、その「知り合い」が本当の知り合いであれば良いのですが、1回か2回ほどだけ会ったことのあるだけの人物に対し、勝手に「知り合い認定」しているという場合もあります。
異性が自分に気があると思い込む
常日頃から自分を磨き続けているナルシストは、そうした自分の努力が何とか報われて欲しいという願望を持っています。
そうした願望ゆえにナルシストは異性からの行為に対し非常に敏感になる傾向を持っています。
恋愛感情には至らない、ほんのちょっとした好意であってもナルシストはそれを拡大解釈し、「自分に対して恋愛感情を持っている」との勝手なストーリーを作り上げていきます。
他人に対して上から目線である
ナルシストは自分自身の考えを絶対化する傾向があり、それゆえに自然と他人に対して上から目線で接するようになりやすくなります。
そして自分の考えが相手に受け入れられない場合には機嫌を悪くしてしまう傾向もあります。
他人への要求が多い
前述のとおり、ナルシストは自分の考えを絶対化する傾向があります。そのため他人を自分の思い通りに動かそうとするため、必然的に他人への要求が多くなります。
もちろんだからと言って他人が自分の期待通りに動いてくれるとは限らないのですが、そのような場合にはこれまた機嫌を悪くし、相手を非難するようになります。
物事を他人のせいにする
自分の考えを絶対化する傾向があるナルシストは、何か物事が上手く行かなかった場合、その原因が自分にあるとは考えません。
そのため常に原因を他人や外部に求めるようになりがちとなります。
批判をされると人格を否定されたと思い込む
通常、科学においては「理論」と「自分の思い」は切り離されるのが前提となります。
それ故に「批判」はあくまでも「理論」に向けられるものであり、「自分の思い」に向けられるものではありません。
しかしナルシストの場合には「理論」と「自分の思い」が一体化している場合が多く、理論を批判された際に自分の人格が傷つけられたと思ってしまうことがあります。
他人に関心がない
多くのナルシストは「他人から承認されたい」「賞賛を得たい」との願望で行動をするのですが、中にはそうでは無く、根本的に自分以外の人間には関心がないという人もいます。
そのようなナルシストの場合、周囲に自分の価値観や考えを押し付けたりすることはほとんどないのですが、その一方で他人に対する同情心や共感性などもほとんどありません。
無理に生活レベルを上げようとする
ナルシストの傾向としては、「見栄っ張り」が多いということが挙げられます。
見栄っ張りであるナルシストは、自分を着飾ろうとするため、必然的に生活レベルを向上させていこうとします。
この場合収入が伴えば何の問題もないのですが、中には収入が足りない、もしくは減りつつあるにも関わらず生活レベルを落とすことができず、最終的に破産をしてしまう人もいます。
気前がよい
ナルシストの傾向である「見栄っ張り」さは、「気前の良さ」として表面化することもあります。
ナルシストは元々「周囲の人々に気に入られたい」という意識も強いため、周囲の人々に対し気前よくさまざまなバラマキを行おうとするのです。
これはもちろん周囲の人々にとっては恩着せがましくもあるのですが、その一方で好都合でもあり、ありがたいことでもあります。
相手を見返そうとする
ナルシストはプライドが高い人間が多いため、自分の自尊心を傷つけた人間に対しては見返しや仕返しをしたいと考える傾向にあります。
こうした気持ちがモチベーションとなり、成功を手にすることもあるのですが、一方でナルシストは一度目標に到達をすると燃え尽きてしまいやすいという傾向もあるようです。
雑用や小さな仕事をやりたがらない
ナルシストは「自分はもっと大きな仕事をやれるはずだ」と思い込む傾向があるため、雑用などの細々した仕事を引き受けたがらない特徴があります。
しかしその一方で、細々とした些事から離れることにより、結果として広い視野で物事を見る能力を身につける場合もあります。
壮大な夢を持っている
ナルシストは、普通の人間であれば描けないような壮大な夢を抱いている傾向があります。
もちろんこうした夢のほとんどは叶うことの無いままに終わってしまうのですが、一度成功をした場合にはかなり大きなインパクトを持つ可能性があるのも確かです。
カリスマ性がある・周囲をまとめ上げる
ナルシストには実際にカリスマ性があり、周囲の人を引き付ける何かを持っているという場合もあります。
現に政治や運動、経営などにおいてリーダー的な素質を持った人間の多くがナルシスト的な傾向を持っていると言われています。
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