マインドマップの書き方、ちゃんとご存じですか?マインドマップというのはあるテーマに沿って思考を広げ、アイディアを次々に生み出す有効なツールです。使いこなせばビジネスシーンはもちろん、プライベートでの問題や悩みを解決するのにも役立ちます。そんなマインドマップのメリットや使い方&書き方を、初心者でもわかるように徹底的に解説します!
できる男は知っている!マインドマップのなせる技
「マインドマップ」という言葉自体を聞いたことがある、知っている人は意外といるのではないでしょうか?マインドマップはあるテーマにそって連想しながら考えを広げていく思考法で、アイディアがどんどん沸いてきますよ。そんなマインドマップを有効活用するために、正しい書き方を徹底解説します!
マインドマップとは?
脳の「考え方」を表す方法
そもそもマインドマップとは何なのかという話です。これはイギリスの著述家であるトニー・ブザンが提唱した思考の整理法、発想法です。
いろんなことを見て、聞いて、感じて、学んで情報はインプットされていきますよね。その無数にある情報から必要なものを引き出すのは、けっこう大変な作業です。そこで、自分の脳にある考えを紙に書き出す「マインドマップ」をすることで情報を“見える化”=アウトプットします。
こうすれば情報が整理できて、見返しても必要な情報をすぐに見つけられるのです。また考えの全体像を表すことで、考えをまとめやすくなるというメリットもあります。少しずつ情報を広げることで最大限の思考が働くので、最良の結果を生みやすいとも言えますね。
言葉をイメージと組み合わせて出していく
マインドマップの大きな特徴は“連想していく”ことです。ひとつの大きなテーマから、大きく分類され、さらにそれを細かく連想してつなげ、考えを広げていきます。このとき、言葉とイメージを組み合わせるのがポイントです。言葉とイメージをつなげることで発想が豊かになり、次々と考えが浮かびます。また、あとからマインドマップを見ても、情報を思い出しやすくなるのです。
情報の整理にもなりますし、新しいことを始めたいときにアイディアを出すのにもマインドマップは有効です。ごちゃごちゃになっていた思考も、マインドマップで整理すればクリアになり、考えもまとまりますよ。
ブレインストーミングに最適なツール
自分一人の考えだと発想に限界がありますよね。そこで、ほかの人と意見交換をすれば新たな考えが生まれやすくなります。また「こんな意見があったけどこれはどう?」「そのアイディアはもっとこうすると良い」などさまざまな意見を結びつけて、つながりを見つけることもできるのです。
このように集団で意見を出し合うことで新しいアイディアをたくさん見つけ、問題や課題の解決を導こうとすることを“ブレインストーミング”と言います。ただし、ブレインストーミングをして話し合うだけだと、アイディアが大量に出過ぎて情報が整理できません。そこで、マインドマップの出番です!アイディアが出るたびにマインドマップでまとめることで、見返しても情報のつながりがわかりやすく、整理しやすくなりますよ。
マインドマップの幅広い用途がある!
まずはアイディア出しに使ってみる
マインドマップはひとつのテーマから、どんどんブランチ=枝分かれして考えを広げていく作業です。1つ新しい考えが生まれれば、そこからまた連想して新しいアイディアが増えます。しかも、情報として整理もされているので、後から見直しやすいのです。マインドマップはアイディアを出すだけでなく、まとめるのにも役立つ作業なのです。
企画を考えるなど仕事で使えるのはもちろん、プライベートでも役立ちます。たとえば、彼女へのプレゼントを考えたり、旅行の行き先を決めたりなど。アイディアを出すのに苦労している人は普段から活用してはいかが?
会議の議事録にも使える
マインドマップは情報を素早くつなげ、整理することができるので会議の議事録としても使えます。基本的に会議では文章で記録しますよね。これがけっこう時間の取られる作業です。マインドマップなら書くのは単語だけ。まとめるときの時短になります。また、発想が広がりやすいので会議でもいろんなアイディアが生まれやすいでしょう。さらに、記憶に残りやすいので、今後の仕事のイメージもしやすくなります。
会議が終わった後に見返しても情報が整理されているのでわかりやすいのもありがたいです。あとで会議を文章でまとめるときも要点だけが書かれているので作業しやすいですね。講義やセミナーなどのメモ取りも、会議のときと同じようなマインドマップの使い方ができますよ。
問題が発生したらマインドマップで解決法を探る
仕事やプライベートで問題が起きたときにも、マインドマップで解決法を探ることができます。まず、その問題をテーマと考え、それに対して自分でいろんな質問をしてみましょう。たとえば「仕事でミスをしてしまった」という問題について「どうしてミスをしてしまったか?」「その結果どうなったのか?」などと質問します。その答えを次々にマインドマップに書いていきましょう。具体的に考えてみると……
どうしてミスをしたのか
・事前確認が不十分だったから→今後はなるべくダブルチェックする
・忙しくテンパっていたから→やるべきことを順序立ててできるようにする→タスク管理をする→できる先輩にやり方を聞いてみる
その結果どうなったのか?
・会社のみんなに迷惑をかけた→申し訳ない→今後何かあったときは自分が率先してフォローしよう
このように、連想しながらいろんなアイディアを出しましょう。そのなかから問題の解決策が見つかるはずです。
メンタルケアにも使えるマインドマップ
自分自身が悩みを抱えて苦しんでいるときにもマインドマップが使えます。この場合のやり方は問題解決のときと同じです。悩みをテーマとして考え、そこから質問します。質問に答えて連想を広げることで、自分の悩みが少しずつ解決していきます。マインドマップを使えば、自分自身でメンタルケアもできるということですね。
自己分析にも使いやすい
就職や転職で自己PRする機会がありますよね。そのとき、自分自身をちゃんと理解できていないと、的確な自己PRはできません。そこで自己分析が大切。そんな自分を知るための作業としてもマインドマップは使えます。
まず自分をテーマ=セントラルイメージに置いて、長所・短所・好きなこと・経験などいろんなジャンルに分けて、そこから細かく自分の特徴を掘り下げていきましょう。
特に長所は短所、短所は長所の裏返しとも言えるので、連想しやすいです。たとえば長所が「物事に柔軟に対応できる」であれば、短所は「受け入れるばかりで“自分”というものがないので、自分の意見もしっかり持てるようになりたい」とつなげていくことができますよね。これもマインドマップの連想力があるからこそ気づけることなのです。
あとで見返してもちゃんとわかる!マインドマップの書き方
では、いよいよマインドマップの書き方を学んでいきましょう。ただ書くだけではなく、後から見てもわかりやすくなるようなポイントもご紹介しますよ。
用意するもの
・紙 無地で大きめ(=A4くらい)がベスト
・ペン たくさんの色を用意!
・あなた自身(=脳)
1.セントラルイメージを真ん中に描く
まず紙の中央に考えたいテーマを書きましょう。これを「セントラルイメージ」と言い、マインドマップの“核”となります。会議であればその議題、セミナーや講義であればテーマ、問題に立ちはだかっているならその問題、自己分析ならば自分など。これらがセントラルイメージです。
また、文字だけではなく絵も描くのがポイントです。言葉とイラストを組み合わせることによってイメージがわきやすくなりますよ。苦手だとしても人に見せるわけではないので、自信を持って書きましょう。色もたくさん使って強調させて。これからマインドマップを書くなかで最も重要なのはセントラルイメージなので、それが目で見てもわかるように目立たせましょう。
具体的にも例を出して説明します。今回のセントラルイメージは「仕事」。スーツを書いたり、自分の仕事に関係のあるツールを描いたりしてイメージを強調しましょう。
2.メインブランチは上位概念を書く
次にセントラルイメージから、主要なテーマを考えます。今回の場合「仕事」がセントラルイメージなので、「現状」「目標」「理想」「夢」などの主要テーマに分けられます。これを大きな枝分かれとして描きます。この枝分かれを「メインブランチ」と言います。
このメインブランチを書く場合には上位概念(=その言葉を含むもっと抽象的で総称的な言葉)で表しましょう。たとえば「仕事が遅い」というメインブランチが思い浮かんだとき、これをもっと広い言葉=上位概念で言うと「問題点」、さらには「現状」に当てはまりますよね。なので「現状」と書き換えます。これがメインブランチを上位概念で書くということです。
メインブランチもセントラルイメージの次に目立つ色で、太い幹として描きましょう。それぞれのメインブランチに合わせて色を分けておくと、後から見やすくなりますよ。
3.無限の想像力を働かせ、放射状ブランチを描いていく
ここからはどんどん連想して、メインブランチから細かなブランチ=枝分かれを描いていきましょう。先ほどの「仕事」がセントラルテーマならば、「現状」というメインブランチに対して「問題点」→「仕事が遅い」というように。
言葉だけでも良いですが、イメージがわきやすいように絵や記号を使うのもGOOD!マインドマップには限界がないので、どんどん書いていきましょう。
放射状に書くイメージで全体にまんべんなく広げて。枝が細くなっていくように、だんだん線を細く、イメージは小さく書きましょう。セントラルイメージ>メインブランチ>ブランチの順に重要なので、それが目で見てもわかるように書くのがポイントです。
正解なんてないからイメージを否定せず楽しく書こう!
「マインドマップはどうやって書くのが正しいの?」と迷ってしまうこともあるでしょう。しかし、あなたのマインドマップはあなただけのもの。正解なんてありません。
なので、出てきたイメージは否定せずに素直にすべて書きましょう。どこから書くとか順番なんて気にしなくて良いです。アイディアが出ないときは五感で考えてみると、意外なことが思い浮かんだりしますよ。こんな風に存分楽しむことが、うまくマインドマップを書くコツです。
さらにおすすめしたいのは“シンプル”な言葉で書くこと。長ったらしい文章だとただのメモと変わりません。簡潔に書くことで考えがクリアになって、連想もしやすくなりますよ。
マインドマップのよくある質問
誰にでも書ける?
ええ、誰にでもマインドマップは書けます。特殊な能力が必要なわけでもありませんし、どんな職業のどんな人でも、どんな場面でも使えます。最初は慣れていないので、発想を出すのに苦労するでしょう。それでも頭をひねって発想を絞り出し、マインドマップを何度も繰り返すことで発想力が豊かになっていくのです。
ノート法との違いは何?
情報を整理するのにノートにまとめる方法もありますよね。しかし、ノート法だと情報をわかりやすくまとめるのに時間がかかります。重要なところは色ペンや付箋を使ったり、わかりやすくするためにどんな順番で書こうか考えたり、と作業が複雑なのです。また、ノートを後から見て、どこに必要な情報があるのか探すのにも時間がかかります。
この無駄にかかってしまう時間をすべて解消してくれるのがマインドマップなのです。単語を連想するだけの単純作業で時間は当然かかりません。後から見直しても、キーワードが目につきやすく、関連性もあるので情報がスムーズに入ってきます。作業しているとき、そして作業後もマインドマップはメリットがたくさんあるのです。
どれくらい練習すれば書けるようになる?
マインドマップは今すぐにでも始められます。ただ、効率的に書くための2つの練習法を行うのがおすすめです。一つは自分の記憶のなかからテーマを探しマインドマップを作る方法。これは日常的に行うことでマインドマップに慣れるための練習です。本格的にマインドマップを使いたいときにもすぐに実践できるようになります。
もう一つはマインドマップで行き詰まってしまったときに、その一部をピックアップしてミニマインドマップを作る方法です。たとえば、先ほどの「仕事」→「現状」→「問題点」→「仕事が遅い」というマインドマップ。ここで詰まってしまった場合、「仕事が遅い」をセントラルイメージにしたミニマインドマップを作りましょう。さらに深く掘り下げていくことで、より発想力が広がっていきます。
どちらも早く連想する力が身につきます。つまり、普段からも考えやアイディアが豊富な脳になれるのです。
同じテーマでやってもいいの?
もちろんOKです。一度やってみたテーマをもう一度やると、そのときの情報をいかに記憶しているか、その頃とどれだけ変わっているかの比較にもなりますよ。また、過去のマインドマップを思い出すことで、記憶の復習や情報の整理にもなります。マインドマップの使い方は無限大なのです。
マインドマップ作成に使えるWindows用フリーソフト
多機能で使いやすい「Xmind」
マインドマップは手書きで作成しても良いのですが、色ペンがないと実践できません。そこでフリーソフトを使うのがおすすめです。Windowsでは「Xmind」。
通常のマインドマップのほかに、情報のつながりを表す「関連」、重要情報を目立たせる「囲み」や「マーカー」、散らばった情報をまとめる「要約」、情報を細かく書きたいときの「ラベル」や「注釈」などかなり多機能です。無料ですが仕事などでもかなり使えるソフトです。
マインドマップが書けるmac向けフリーソフト
動作が軽く扱いやすい「FreeMind」
Macユーザーでも使いたい方は「FreeMind」がおすすめです。Xmindと違ってグラフィックにこだわっていない分、動作が軽いのがポイント。時短で作業していきたいマインドマップでは、さくさく動く動作性も重要ですよね。シンプルな見た目でわかりやすく、初心者にも使いやすそうです。
さあ、マインドマップを活用しよう!
マインドマップは書き方を覚えれば、いろんなシーンで役立ちます。これからのあなたの仕事、プライベート、自分自身を高めていくのに重要なツールとなるかもしれません。デキる男のマインドマップを使いこなして、仕事の効率をUPさせています。あなたも有効なツールを使いこなせるデキる男になりませんか?
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