カードローンは、ローンの中でも借りやすく、資金の使途が定まっていません。今月は冠婚葬祭で出費が…という時に、計画的に使えば、お手軽でとても頼りになる存在です。主婦がカードローンを使う場合の気になるトコロを簡単解説します。カードローンとのおつき合い方法、考えてみませんか?
カードローンでお金を借りたい
お金を借りたら返さなければならないとは分かっていても、生活しているとどうしても計画性だけでは回避できないトラブルがあるもの。冠婚葬祭に家族の急な入院、そして車の故障。常日頃から節約していても多額のお金がかかるアクシデントに対応しきれるものではありません。
ましてやそんなアクシデントが重なったらどうでしょう?お財布を逆さにしてもお金が足りない、貯金通帳を何度確認してもやっぱりお金が足りない。生活していると、こんなアクシデントが起きることも少なくありません。
実際、筆者が行員をしていた時は、毎日のようにカードローンの借入れ申し込みが手元に届いていましたが、借り入れの理由を見ると、急なお葬式、入院費用が足りない、思いがけない車の故障、結果的に生活費が足りなくなったという理由が非常に多かったです。
どんなに賢くやり繰りしていても、足りない月はやはり足りなくなる生活費。そんな時は、色々な資金工面方法の中でもカードローンがとても強い味方になるんです。
カードローンを簡潔に説明すると?
カードローンは金融機関や消費者金融で行っているローン形態のお金を貸すサービスのことです。色々なローンには、そのローンを申し込む目的によって名前がついていることが多いのですが(例・住宅ローン)、カードローンは借り入れの方法が名前になっています。カードを使ってお金の借入れをするためカードローンという名前です。
他にはキャッシングという借り入れ方法もありますが、最近はほとんどカードローンとキャッシングの間に区別はなく、カードローンとキャッシングと同じように捉えることも多いです。
カードローンは申し込みをするとそれぞれの人に「限度額」という枠が与えられます。その人の他借入れ状況や過去のサービス利用履歴などを参照して枠の大きさが判断されます。カードローンサービスは金融機関ごとに「限度額最高〇〇〇万円」というような宣伝をしていますが、必ずしもその金額が自分の限度額になるわけではありません。
最大500万円のカードローンに申し込んだら、Aさんは100万円、Bさんは200万円が限度額、つまり枠として与えられるということが普通です。その枠(限度額)内で臨機応変に貸し借りをするのがカードローンです。100万円という枠(限度額)を与えられても50万円しか必要でないなら、50万円の借入れもできます。要は、100万円の範囲内でなら貸しますので好きな金額を借りてくださいということです。
返済も少額から返済できますし、途中で一括返済や増額返済も可能な金融機関が多いです。借り方も臨機応変、お金の使途も住宅関係などと指定されず生活費から冠婚葬祭費用まで臨機応変、返済方法も比較的融通が効く、ローンの中でも自分の都合で使いやすいように使える、これがカードローンの魅力でありメリットです。
これだけは押さえよう!カードローンの基本
前項目でカードローンというサービスについて大まかに説明しましたが、ニーズに合った疑問や借り方を説明する前に、もう一つ押さえておいて欲しいポイントがあります。それは、カードローンというサービスには大きく分けて2種類のカードローンがあるということ。
この2種類はどちらも主婦の借入れが可能ですが、専業主婦の場合、借り入れできるものとできないものがあります。とても重要なポイントですので、カードローンを探す前、そしてカードローンに申し込む前にこのポイントだけは押さえておく必要があります。
カードローンには「消費者金融系カードローン」と「銀行系カードローン」の2種類があります。
消費者金融系カードローンとは?
消費者金融系カードローンとは、消費者金融で提供しているカードローンサービスのことです。主婦でも借り入れは可能ですが、収入のない主婦は借入れできません。つまり、専業主婦は借入れ不可となります。アルバイトやパートで働き少しでも収入のある主婦は借入れ可能です。
消費者金融系カードローンは、全般的に金利が高く審査から結果までの時間が短いと言われています。また、金融機関の審査ですと、どうしても過去の同金融機関のサービス状況を見られてしまうのですが、消費者金融はお金を貸すことが仕事ですから、金融機関よりも貸すことに対しての審査基準が低いと言われています。
しかし、「他の消費者金融と合わせて年収の三分の一までしかお金を貸してはいけない」という決まり(総量規制)ができたため、この決まりに引っかかってしまうと審査以前に借り入れができません。
■収入のある主婦のみカードローン利用可能
■専業主婦はカードローン利用不可
■収入の三分の一までしかお金を借りることができない(総量規制の対象)
■金利が高く審査が早い
以上がカードローンの1種類である消費者金融系カードローンの特徴です。
銀行系カードローンとは?
銀行系カードローンとは、銀行や信用金庫、労働金庫で提供しているカードローンサービスのことです。消費者金融系カードローンより審査が厳しく結果までの時間が長い、ローンの申し込みに条件が多い代わりに金利が低いことが特徴です。また、銀行などの金融機関で提供しているカードローンは、「借り入れは年収の三分の一まで」という総量規制の対象外になります。
ですから、消費者金融のカードローンは総量規制の関係で借り入れできなくても、金融機関のカードローンなら借り入れできる可能性があります。
主婦にとって特に大切な特徴は、銀行系カードローンは、収入のない主婦も借入れ可能というところ。消費者金融では借入できない専業主婦でも、全ての金融機関とはいいませんが、いくつかの金融機関のカードローンでは借り入れ可能としています。
■専業主婦もカードローン利用可能
■総量規制の対象外
■金利が低く審査が遅い
■その金融機関に口座開設をしていないと申し込みできないことが多い(申し込みに条件あり)
以上がもう1種類のカードローンである銀行系カードローンの特徴です。
カードローンを主婦が即日借りる
主婦が即日カードローンを借りたい!そんな時は、既に口座を作っている金融機関のカードローンか消費者金融系のカードローンに申し込むのが良いでしょう。銀行系カードローンは金利が低いことが魅力ですが、口座がないと申し込み不可というところが多いです。口座手続きをしてからカードローンの申し込みをしていてはあっと言う間に一日が過ぎてしまいますし、カードローンの審査は支店や窓口で行われるわけではなく専門の部署に書類チェックの後に送致されるため、明らかに時間が足りません。
そこで、即日借りたいなら、審査が早いことを謳っている消費者金融のカードローンを利用するか、既に口座を作っている金融機関のカードローンを利用します。金融機関のカードローンも既に口座を作っているなら、午前中にネットや窓口で申し込むことによって即日審査結果が出ることが多いです。消費者金融のカードローンは審査が早いですが、午後の閉店ぎりぎりでは即日借りることはまずできません。
「口座を作っておく」「ネットから申し込む」「午前中に手続きをする」、この3つのポイントに気をつければ即日借入することが可能です。
ネットを活用せよ!
即日借入れをしたい時に特に活用したいのがインターネット上からの申し込みです。最近はインターネット上から申し込み、必要書類のデータもスマートフォンで送信が可能というところがけっこうあります。即日借入を目指すには、「即日」と掲げている企業に申し込む場合でも、このネット申し込みが一番早い方法です。ネットで必要書類の受理が行われていなければ、次に早いのが店頭での申し込みになります。
ただし、ネット上から申し込む場合も、店頭申し込みの場合も、午後遅くでは即日融資は難しいです。即日を狙うのなら、ネット申し込みか店頭申し込みを午前中に行いましょう。
カードローンを主婦が借りる場合の限度額
限度額は各金融機関、各消費者金融によって異なります。500万円前後で設定しているところを多く見受けます。
ただし、設定されているカードローンの限度額いっぱい借りることは難しいです。限度額が500万円と記載されていても、審査結果によって利用する人それぞれに500万円までの範囲でかつ希望額を考慮して個別の限度額が設定されることになるからです。
金融機関のローンサービスの限度額の範囲で個々人の事情によって限度額が変化すると覚えておきましょう。
カードローンと主婦とパートの関係
例えば限度額が500万円のカードローンを申し込んだとします。同じ主婦でも収入のある主婦と専業主婦では、審査は通っても実際の融資可能額が変わります。収入があるといえばその分返済能力が高いと見なされるので、融資可能額が高くなります。もちろん、収入は多ければ多いほど融資可能額も多くなります。収入がない主婦とアルバイトやパートで少しでも収入のある主婦ではかなり融資額に差が出るのが現状です。
専業主婦が借りることのできるカードローンは収入が無くても借入れ自体は可能ですが、融資額はかなり少ないことは覚えておく必要があります。融資限度額が数百万のカードローンでも、審査結果としての融資額は数十万程度になるのではないでしょうか。
融資額が不満なら?
専業主婦またはパートやアルバイトで収入はあるが少ないという主婦がカードローンを申し込んだけれど、希望する額ではなかったという場合があります。こんな時は、できれば旦那さんの協力を仰ぎましょう。
旦那さんがお勤めで、緊急の事態でお金が必要でありカードローンを借りるということに理解を示しているなら、旦那さんに手続きに関与してもらい、旦那さん名義でカードローンを申し込むことを検討してください。会社に勤めているのであれば、主婦が申し込むよりも大きな額をあっさり借入れることができると思います。
カードローンを主婦が借りる場合の審査
カードローンを主婦が借りる場合の審査については、他のローン審査と同じく基準が非開示になっています。ただ、過去に他の金融機関や消費者金融含めて滞納歴がないか、他の金融機関や消費者金融とトラブルがないか、返済能力はあるのかを厳しく見られます。また、カードローンサービス自体の申し込み条件に合致しているか、書類に不備がないかもチェックされます。
書類や条件は申し込みの段階でも支店や担当部署で確認されますが、審査の段階でもう一度チェックされることになります。専業主婦OKというカードローンでなければ、収入のない主婦はこの段階でほぼ必ず落とされることでしょう。申し込む前に各金融機関と消費者金融が提示している条件を必ず確認してください。
カードローンを主婦が内緒で借りたい
内緒でカードローンを借りたい時は、インターネット申し込みを活用します。最近は家族を含めた周囲に内緒で借りたいというニーズがかなり見受けられるため、どこの会社も内緒で取り引きがしやすいように配慮をするようになっています。
インターネット上で申し込みをし、提携ATMで関連の手続きをすることによってお店でカードローンの借入れをするところを見られることはありませんし、明細はネット上で見れるように手続きし、連絡は全て自分のスマートフォンにもらうようにお願いしておきます。会社や自宅にどうしても連絡が必要だという時は、社名ではなく担当者名を名乗ってもらうようにすること、そして内緒で借りたい旨を告げておきましょう。これでかなり周囲にバレるリスクを減らすことができます。
ただし、滞納してしまうと、家に督促状が届きます。督促状は明細のようにネットで見れるようにしてもらえるようにはできません。基本的に自宅に封書で届きます。
手続きから借り入れ、月々の返済もバレないようにできていたけれど、督促状で知られるということがよくあります。内緒で借りたいなら、滞納しないように特に気をつけましょう。
借りるなら銀行系と消費者金融系どちら?
金利の高低で考えると銀行系カードローンの方がお得ということが多いのではないでしょうか。特に労働金庫はカードローンの金利が低いことで有名で、大手消費者金融のカードローンと比較すると金利が10パーセント以上異なるのではないでしょうか。しかし、金利が低いからといってお得とは限りません。なぜなら、金利が低いことにはそれなりのデメリットがあるからです。
金利が低いということは借りる側に有利な条件ですから、その分審査が厳しくなると考えられます。また、銀行系カードローンはその金融機関に口座がなければ申し込みできないということが多いため、口座開設から始めていたらその日のうちに融資してもらうことは難しいはずです。お葬式が重なって今日中にお金が必要!という場合は、一番お得と考えるなら、すぐにお金を融資してもらえるところこそお得なのではないでしょうか。
「金利」「融資スピード」「申し込みの条件」「専業主婦でも借り入れOKなのか」「内緒で借りられるのか」「限度額」を総合してどれが自分にとって有利なのかを考える必要があります。
最後に
カードローンの基本と、ニーズ別の借り方や注意点をまとめてみました。この他の注意点としては、借り過ぎない、そして大きめの額を借りる時はなるべく迅速に返済することと、返済計画を定期的に見直すことが重要です。
さて、せっかくなので、筆者のカードローン審査の経験談を最後に少しだけお話させていただきます。
筆者は行員でしたので、主に内部で審査をする方の立場でした。銀行系のカードローンは審査が遅いと言う噂を耳にしますし、実際、審査に時間がとてもかかる案件もあります。ただ、主婦であり、銀行と良いおつき合いをしてくださっている方は、比較的審査結果がすぐに出る傾向があります。筆者の経験では、冠婚葬祭のためにカードローンを申し込みに来た方で、最短で30分かからず結果が出たことがあります。
書類をさらっと見て「ああ、この方ね。何時も窓口にいらっしゃる」「この方だったら大丈夫でしょう。振り込みの書類の記載もミスがないですし、字も読みやすいですしね。しっかりした方なのでしょう。引き落としも、ちゃんとその日に落ちていますし」「はい、OK」……以上で審査終了です。この間、わずか三分です。そんなに簡単でいいのかという話ですが、何時も取引があって、その人の取引がしっかりしていると分かっていれば、わりと簡単に審査結果が出ます。
人も会社も日頃のおつき合いが大事。特に主婦は旦那さんの代わりに手続きをすることも多いと思いますので、日頃から引き落としの入金忘れや、書類の記載ミスなどに気をつけていれば、金融機関はわりと見ていて、こういった時に役に立つことがありますよ。
コメント