上腕三頭筋の鍛え方や鍛えるメリットは上腕二頭筋のそれに比べ知られていません。「腕を鍛えよう」と考えた人の大半がまず鍛えるのが上腕二頭筋ですが、ほんとにそれでいいんでしょうか?実は、太くて逞しい腕を手に入れるためには、上腕三頭筋を鍛えたほうが早道ですよ!そんな上腕三頭筋の自宅でもできる簡単トレを紹介します。
上腕三頭筋の基礎知識
上腕三頭筋は上腕二頭筋の拮抗筋
上腕三頭筋は腕の後ろ側にある、肘関節を伸ばす動きをつかさどる伸筋です。肘関節を曲げる働きをする屈筋の上腕二頭筋とは拮抗筋として対をなしています。
上腕三頭筋を鍛えるのが腕を太くする近道
こちらの男性はかなり逞しい腕をしていますが、特に上腕三頭筋がよく発達しています。上腕三頭筋は上腕二頭筋の約1.5倍の体積があるので、てっとり早く太くて逞しい腕を手に入れたければ上腕三頭筋を鍛えるのが近道です。また、上腕三頭筋は日常生活で比較的強く使う頻度が低い筋肉のため、刺激に対する反応が高く、鍛えた効果が出やすい筋肉でもあります。
上腕三頭筋を鍛えると自然な感じの腕の太さが得られる
こちらの男性も逞しい腕をしていますが、とても自然体なのに腕が太く見えますよね。力こぶを作る上腕二頭筋をアピールするために、腕を曲げて生活するわけにもいきません。普通は腕をおろして生活していますので、上腕三頭筋が発達していると、とてもナチュラルな感じに腕の逞しさがアピールできるんです。
長頭、内側頭、外側頭の三頭で構成されている
上腕三頭筋は、腕の内側上部・長頭、腕の外側・外側頭、肘周辺の腕の内側・内側頭の三つの部位から構成されています。なかでも、長頭は三頭筋全体の太さに影響し、外側頭は上腕三頭筋の凸凹した形に影響します。
ですので、上腕三頭筋を鍛える時は「長頭を鍛えて太くする」、「外側頭を鍛えて形をよくする」の二つが主なポイントとなってきます。
トレーニング器具を使わない上腕三頭筋の鍛え方
基本は腕立て伏せ
自宅で器具を使わずに上腕三頭筋を鍛えるのに最適なトレーニングは腕立て伏せになります。この写真のように肘を開いた普通の腕立て伏せは、外側頭によく効くので、凸凹のある形の良い上腕三頭筋を作るのに効果的です。
肘を引き寄せた腕立て伏せで太い腕を目指す
一方、この写真のように手を置く間隔を肩幅程度にし、肘を体に引きつけた状態で行う腕立て伏せは長頭や内側頭によく効くので、太い腕を作るのに最適です。
狭い幅=ナロースタンスの腕立て伏せを正面から見た写真です。身体を沈めた時に、両肘を互いに引き寄せる意識で動作をすると効果的ですよ。
腕立て伏せが苦手な人は自宅の椅子などを利用する
腕立て伏せが10~20回できない、という人はこの写真のようにベンチや椅子を併用して腕立て伏せを行いましょう。この体勢だと腕にかかる負担が少なくなるので、じっくりと聴かせることができます。
なお、肘を開くか引き寄せるかで効く部位は、通常の腕立て伏せと同様です。
腕立て伏せの強度を上げるのも工夫次第
逆に、自分の体重だけでは腕立て伏せが20回以上できてしまう、という人は強度を上げる工夫をしましょう。一例として、この写真のように足を上にあげた状態で動作を行えば強度が上がります。自宅の椅子などに足をかけて、腕立て伏せをするとよいでしょう。
腕立て伏せ系の最高強度トレは逆立ち伏せ
それでも今日が足らないという方は、この写真のような逆立ち伏せが効果的です。補助者がいなくても可能で、足を壁にもたれかければ大丈夫です。
腕立て伏せに慣れたり飽きたらディップで鍛える
椅子が一つあればできる簡単トレーニング
こちらの写真はディップというトレーニングで、より上腕三頭筋だけを集中的に鍛えることができる方法です。自宅でも、椅子が一つあれば可能ですよね。
ディップ(リバース・プッシュアップ)の基本動作です。
椅子を二つ使って強度をあげる
先ほどのディップで強度が足りない(20回以上できてしまう)という人は、もう一つ椅子を用意し、足を地面ではなく椅子の上に乗せてディップをしましょう。一気に強度が上がりますよ!
ウエイトを使った上腕三頭筋の鍛え方
ダンベルを使った簡単トレーニング
自宅でもダンベル一つあればできる定番の三等筋トレといえば「ワンアーム・フレンチプレス」です。この写真のように片手でダンベルを持ち、もう片手でダンベルを持った腕の肘を保持し、ダンベルを頭の後ろにおろして上げるトレーニングです。
ポイントはダンベルを持った腕の肘が体幹から外に出ないようにすることです。
ワンアームフレンチプレスの基本動作です。
ケトルベル・バックプレス
最近はダンベルに並ぶトレーニンググッズとして定着してきたケトルベルですが、ケトルベルを使って上腕三頭筋を鍛えることも可能です。写真のように、肩の後ろにケトルベルを構え、一気に頭上まで挙上します。
ケトルベルは重心が手のひらの中にないので、保持が不安定な反面、ブレを抑えるインナーマッスルの強化にも最適です。
ケトルベルを流用した腕立て伏せ・その1
ケトルベル本来の使い方ではありませんが、ケトルベルをプッシュアップバーのかわりに流用することで、通常の腕立て伏せではできない、「深い位置まで体を落とした腕立て伏せ」が可能になります。
ケトルベルを流用した腕立て伏せ・その2
一個のケトルベルをプッシュアップバーのかわりに使用することで、通常では再現できないほどのナロースタンスの腕立て伏せも可能になります。上腕三頭筋の太さの要素である長頭部位を追い込むのに最適ですよ!
上腕三頭筋は一番鍛えやすい筋肉
上腕三頭筋は日常での使用頻度が少ないため、最も簡単に鍛えやすい筋肉です。しかも、腕の太さやかっこよさで重要な部位でなので、読者のみなさんも、是非、今日から簡単トレーニングでライバルに差をつけましょう!!
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