「聞く・話す」は自然にできるようになるものの、ひらがなや文字の「読む・書く」はいつ、どうやって覚えるものなのでしょう。今回は先輩ママに聞いた「我が子が文字を覚えたきっかけ」や、効果的な覚え方、覚え方のコツなどから、文字学習の疑問にお答えします。
ひらがなを覚えだしたきっかけは?
幼稚園に通いだすと「ひらがな読めるよ」という子どもが少しずつ増えてきます。
とくにお勉強の時間がある幼稚園になると、文字やひらがなに触れる時間が多く設けられているので「早くうちの子も覚えなきゃ」とあせってしまうママも多いのでは。
幼児期の子どもは、文字やひらがなをどうやって覚えていくものなのでしょう?
まずは先輩ママの「うちの子はこんなきっかけで覚えましたよ」という声から見ていきましょう。
好きなキャラクターや絵本から
■『アンパンマンが好きな娘は、アンパンマンのキャラクター一覧シートから興味をもちました。「アンパンマン」の文字を最初に覚えました!』(4歳女の子ママ)
■『電車好きな息子は電車の絵本や図鑑から文字を覚えていきました』(6歳男の子ママ)
「好きなもの」「興味があるもの」がきっかけになった!という先輩ママが大多数です。
先に数字から覚えた
■『ママ友から「男の子は数字から覚えるよ」という話を聞いたことがあったけど、本当に数字から覚えました。マンションのエレベーターの階数がきっかけだったと思います』(5歳男の子のママ)
数字はエレベーターや公園など、実はさまざまな場所に存在しています。
ひらがなよりは単調な形で覚えやすいかもしれませんね。
自分やお友だちの名前から
■『保育園に通っています。持ち物に名前の明記が必要なため、くつやぼうしなどそれぞれ名前が書いてありますが、そこから覚えていったようです。なぜか大好きなお友だちの名前から(笑)』(4歳女の子ママ)
持ち物の名前にふと目が行った。そして文字に興味を引くポイントが「大好きなお友だち」だったので興味を持って覚えることができたんですね。
児童館にあった「ひらがなつみき」から
■『よく通う児童館にひらがな一文字一文字が書かれたつみきがあり、それを使って子どもの名前をつくったりして遊んでいるうちに徐々に覚えてくれました』(3歳男の子ママ)
「習い事で無理やりお勉強」ではなく、児童館に何気にあるおもちゃがきっかけに。
遊びながら学習できる便利なおもちゃは、ぜひ取り入れたいものです。
お友達とお手紙こうかん
■『お友だちの間でお手紙交換がはやっていたみたいで、「〇〇もお手紙こうかんしたい!」「じゃあひらがなを覚えないとね」という会話から、一週間くらいで覚えました』(5歳女の子ママ)
お手紙交換など文字ありきの遊びは、よいきっかけになりそうです。
「お友だちと」というポイントも効果を発揮してくれそうですね。
きっかけは、「子どもが興味を持ったもの+文字」が多い
先輩ママの声にもあったように、文字を覚えだすきっかけは「興味をもったもの」からが多いよう。
自分が好きなキャラクターやおもちゃ、お友だちなど、「興味をもったもの+文字」の組み合わせが、ひらがなや文字を覚える上で一番スムーズな方法のようです。
ひらがなを覚える時期はいつ?
では何歳くらいから文字に興味を持ち、ひらがなを覚えるようになるのでしょうか。
3~6歳の、小学校入学前までに覚える子どもが多い
結論からお伝えすると、ひらがなを覚える時期は人それぞれ。
「幼稚園にお勉強の時間があり、年少さんで覚えた」というパターンもあれば、「お姉ちゃんの宿題を見ていて一緒に文字を書くうちに覚えた(妹・未就学児)」という比較的早い子、「年長さんになってやっと覚えた」というゆっくりペースの子など、その子が文字に興味を持つ時期や性格にもよるようです。
ベストなタイミングは「文字に興味を持ったとき」
「おもしろそう!」「やってみたい!」という気持ちがあれば、子どもはすぐに行動します。
逆にムリに覚えさせようとしても、文字やひらがなが嫌いになってしまう恐れがあります。
興味を持てば、びっくりするほどあっという間に吸収してくれるから不思議。
あせらず、あわてずに見守って、時期を待ってからスタートさせると、意外とすんなり覚えてくれるようです。
ひらがなをスムーズに覚える進め方
できればママも子どももイライラせずに、楽しく覚えられると良いですよね。
ひらがな学習はどのように進めるとスムーズに覚えられるのか、詳しく見ていきましょう。
文字を覚える順番は、読む→書く
たとえば、外国語を覚える方法を思い出してみてくださいね。
まずはテキストを見て、聞いて、話して、読んで、最後に書く、という方法ではありませんでしたか?
ひらがなの覚え方も同じことが言えます。
まずはママや家族の言葉を「聞いて、話す」ができてから、文字を「読む」それから「書く」と、順を追って理解していきます。
単語を音節に分けて理解することができる
当たり前ですが、「てんき」という言葉だったら、「て」「ん」「き」という3つの音節から成り立っています。そしてそれぞれ1文字づつあてはまります。
実は子どもは、文字をそれぞれの「かたち」と認識して覚えていきます。
「おひさま」という単語だったら読めるのに、その中の1文字、「ひ」をとりだすと読めなくなってしまうのは、そのため。
聞いた言葉を音節に分けて聞き取り、「一つの音に一つの文字を当てはめる」という理解ができると、その後はスムーズに覚えていくことができるようです。
ひらがなのかたちと音を対応させる
単語を音節に分けて理解できるようになったら、ひらがな一字一字のかたちと音を対応させて覚えていきます。
おもしろいのが、早く覚える文字と覚えにくい文字の特徴。
特徴的なかたちの「ふ」や「ほ」は比較的早く覚え、「く」と「へ」、「さ」と「ち」はかたちが似ているせいか、なかなか覚えられなかったり、間違って覚えてしまったりする子どもが多いようです。
だく音・半だく音や、小さい「っ・ゃ・ゅ・ょ」のつく音は最後に
「ん」「ば」などのだく音、「ぱ」などの半だく音、小さい「っ・ゃ・ゅ・ょ」の拗音は、ひらがな覚えの最後の難関。
正しい発音を何度も繰り返し聞いて、話し、を続けているうちに自然に覚えられるようになります。
書く、を始めるには「運筆力」が必要です
「読む」ができるようになったら、「書く」をはじめましょう。
文字やひらがなを書く、という作業には、実は手首を動かす力や筆圧といった、運筆力が必要になってきます。
3、4歳くらいの年齢だと、まだ手指の骨の発達が十分ではないため、文字を書くトレーニングをしておくことが大切になってきます。
ぬりえや円や曲線を描く遊びなどを取り入れて、ひらがなを書く練習を普段からしておきましょう。
教材を使用して、なぞり書きを
たとえば「あ」という文字は、2本の線と1本の曲線が交わってできているのですが、初めてだとなかなか理解ができません。
そこで有効なのが、なぞり書き。
正しい書き順で上からなぞって書くことによって、どういうかたちから成り立っているのかがイメージがしやすくなります。
なぞり書きの教材は100円ショップでも販売されています。
教材を上手に利用してひらがなや文字の習得を完成させましょう。
ひらがなに興味を持ったら利用したい!ひらがな覚えのお助けアイテム
先輩ママが「ひらがなを覚えるのに役立った!」という声が多かったお助けアイテムを集めました。
お子さんがひらがなに興味を持ちはじめたら、ぴったりのアイテムで文字覚えのサポートをしてもらいましょう。
1、お風呂タイムはお勉強タイム!お風呂用ひらがなポスター
ひらがな覚えの王道、お風呂ポスター。
お風呂という狭い空間が集中できるのか、「お風呂ポスターですぐにひらがなを覚えた!」という先輩ママの声を多く聞きます。
こちらはやさしい絵柄と、ワンコイン以下という安価が魅力。
同じシリーズで、「アルファベットおぼえちゃおう」「ローマ字おぼえちゃおう」「にほんちずおぼえちゃおう」「九九おぼえちゃおう」もあります。
2、遊んでいるうちに自然と覚えられるかも!ひらがなブロック
ブロック遊びが好きなお子さんは、ブロックタイプのひらがな教材を。
ブロックにひらがなが書かれているので、つなげたり並べたりして遊んでいるうちに文字を覚えてくれそうです。
便利な「ひらがなおぼえ表」付き。
3、ひらがな覚えの定番といえば、「ひらがなかるた」
先輩ママの支持が高いひらがな学習アイテムが「かるた」。
「ひらがなかるたで覚えました」という声が多く、ひらがな覚えの定番アイテムと言えそうです。
こちらのひらがなかるたは、いもとようこさんの優しい絵柄がポイント。
絵札のウラに、ひらがなの正しい筆順も記載され、書き方の練習をする際にも役立ちそうです。
4、ゲーム感覚でひらがなを覚えられる!ひらがなタブレット
ボタンを押すと、ひらがなの音声が出て読み方を教えてくれます。
押した文字を録音し再生してくれる録音機能や、ひらがなクイズ、単語クイズなどもあり、ゲーム感覚でひらがなを覚えることができる優秀なお助け教材です。
5、「書く」練習も楽しく!何度でもできるれんしゅうシート
水を入れて使用する特殊なペンを使って、書く練習ができます。
水が乾けば文字が消えるので、何度も使えて経済的。
特殊なペンのため、軽い力で書くことができるのもうれしいポイント。
未就学児や運筆力の弱い小さなお子さんにもぴったり。
6、アプリもあります!「ひらがなをおぼえよう!あいうえおにぎり」
スマートフォンのアプリも多数あります。無料でも使えるおすすめアプリはこちら!
「ひらがなをおぼえよう!あいうえおにぎり」は、表示される絵に合ったひらがなを順番にタッチ。
最初はひらがな1文字からスタートし、徐々にレベルアップ。分からない場合はヒントが表示されます。
ほかにも無料のアプリは多数あるので、お子さんにぴったりのものを選んであげてくださいね。
▼「ひらがなをおぼえよう!あいうえおにぎり」のダウンロードはこちらから
「興味のサイン」を見逃さないで
「好きこそものの上手なれ」とはよく言ったもので、子どもが興味をもったものの吸収スピードは目を見張るものがあります。
突然文字やひらがなを読んだり、「教えて」と聞いてくるなど、お子さんが文字やひらがなに興味を持ったかな?と思ったら、そのサインを見逃さずにひらがな学習を始めましょう。
きっとスムーズに覚えてくれるはずです。
文字を覚えると絵本が読めるなど、できることが増えさらに世界が広がるのもうれしい限り。
お子さんのペースにあわせ、新しい世界を素敵に広げてあげましょう。
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