心に傷を作る「虐待」や「差別」経験とは?米国の研究から5つのパターンが浮かぶ

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差別や虐待を受けて、精神的な傷がいつまでも残る。

日本でも解決すべき問題として注目されるところ。

このたび米国でそうした中でも尾を引く体験として5つが浮かび上がっている。

アフリカ系、ヒスパニック系の米国人、いわゆる「マイノリティー」の人々を対象とした調査から分かったものだ。

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差別で生じる負のスパイラル

米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)を中心とした研究グループが、一連の研究を報告している。

心の傷についての専門誌であるサイコロジカル・トラウマ誌2015年5月号、臨床心理学の専門誌であるサイコロジカル・アセスメント誌2015年9月号に論文報告している。研究グループによると、米国疾病対策センター(CDC)の報告では、アフリカ系、低所得である場合も多いヒスパニック系米国人には、慢性的な病気の問題や精神的な健康問題が特に多いと分かっている。

背景には、人種や性による差別、性的虐待などがあると見られている。

日常的に蓄積したストレスやトラウマにより生活の質や生産性を下げて、病気や低所得につながる悪循環がある。

病気になると、医療費も増加し、低所得者にとってますます負担になる。

ストレスやトラウマを解消すればこうした問題は減らせるはずだが、現状では、こうしたストレスやトラウマの多くが発見されないままとなっている。

研究グループは現状を調査し、強いストレスやトラウマに苦しむ人を見つけ出す方法を見出している。

人種差別、性的虐待など問題に

1つ目の論文で研究グループは、所得水準の低いアフリカ系およびヒスパニック系米国人男女500人を対象に、アンケートを行った。

差別、子ども時代の暴力、貧困、トラウマなどを含めたストレスと、精神的な健康状態について自己評価をしてもらい、回答データを統計的に分析した。

ここからうつ病、不安障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)につながりやすい5つの体験が分かった。

1.人種、民族、性などによる差別。

2.性的虐待。

3.家族や親しい人からの暴力。

4.地域社会内での暴力。

5.殺されるのではないか、大けがさせられるのではないかという継続的な恐怖心。

単純に差別や虐待というだけではなく、その中でも本人にとっての精神的な負担が重いと見られる経験が並んだ。

問題を拾い上げるアンケート「LADS」

2つ目の研究で研究グループは、見つけた5つの体験を基に、逆境やトラウマに苦しんでいる人を発見するための簡単なアンケートを開発している。

「LADS」と名付けられたもので、ストレスやトラウマの強い人を大勢の中から見つけ出せるような質問を設けている。

さらに適切な方法で治療を行うためにも役立つツールにもなるという。

精神的な医療の恩恵出るか

米国では医療保険制度改革、いわゆるオバマケアにより、従来無保険だった人も政府の支援によって保険に加入する動きが進んでいる。

研究グループによると、1600万人が新たに医療保険を受けられるようになると推算されている。

差別や虐待によって精神的な問題を抱える人が低所得層を中心に多いとすれば、精神的な医療の恩恵を受けやすい環境が整うのは好ましい。

今回のような研究成果が役立つ場も出てきそうだ。

文献情報

UCLA studies identify predictors of depression and PTSD among African-Americans and Latinos
“Much of the psychological distress stemming from chronic life stress and trauma remains undetected and untreated,” said Gail Wyatt, a UCLA psychiatry professor...
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