資金繰りが悪化してしまうと、黒字であったとしても倒産するリスクがあります。
今回は、倒産リスクを軽減させるためにも、資金繰りが悪化してしまう理由をご紹介していきます。
理由をよく見て、当てはまっている方は改善が必要になるでしょう。
1.資金繰りが悪化した際の影響
資金繰りが悪化すると大袈裟に言うと倒産してしまう可能性が高くなってしまいます。
資金繰りが悪化することによって資金不足の状況へと落ちてしまいます。また、倒産するだけでなく会社の資金が不足することにより買掛金の支払いや社員への給料の支払いも滞ってしまいます。人によってはその状況でもなんとか営業を続けたいと苦心するあまりに返せるメドはないのに銀行やノンバンクでの融資を受け、多額の借金を抱えてしまう、というケースも少なくありません。こうなると負の連鎖は続き、倒産の可能性はぐっと高まります。さらに資金繰りの悪化の主な原因を下に列挙していきます。
2.資金繰りが悪化してしまう6つの主要な原因
資金繰り悪化には大きく分けて6つの原因があります。それぞれの項目をチェックしてみて今の会社の状況、そして今後の経営に結びつきがないか今後のためにも確認してみてください。
(1)収益の低迷による悪化
低収益は資金繰り悪化の原因として非常に多いです。
低収益の状態だと運転資金も少なくなってしまうので人件費などの固定費の占める割合が大きくなってしまいます。また、流行りものや、季節変動よって売り上げの上下動が激しいものや、天気や災害による波及効果を受けてしまった場合などにも資金繰りが悪化してしまう可能性があります。
(2)借金の返済による悪化
支出を占めるものとして借金を返済することがあります。この返済額が膨れ上がってしまうと資金繰りは悪化してしまいます。資金繰りが悪化してしまうと資金不足の状態に陥り、その影響で借金が増加し、さらに資金繰りが悪くなってしまう。などという負のスパイラルに陥ってしまうことがあります。こうなってしまうと立て直しはなかなか難しくなってしまうので、こうなる前に事前に対策を練っていくことが大切です。
利益が毎月出ていても、借入金の返済があれば、現金が減少する可能性もありますので、しっかり資金繰りを管理しておく必要があるでしょう。
(3)売掛金・未収金の上昇のよる悪化
売掛金はそれを取り戻すまでは貸し倒れの危険性があります。
回収の周期や入金までの期間設定が長いとそういった危険性をずっと持ったまま経営を続けなければならず、さらに入金がなければ支払いに使用できません。仮に入金予定が1か月短くなるだけでも資金繰りは改善されます。
(4)売り上げの増加による悪化
多額の収入があるから資金繰りは問題ない、と考えていたり現在売り上げが伸びているので倒産することはないと考えて油断していませんか?
売り上げの増加は仕入資金の増加につながります。そうなった場合、事前に考えていた仕入金に上乗せが必要となります。それまでの従業員だけでは仕事をまかないきれず急遽派遣で人を雇ってしまったために給料が支払えなくなってしまうということもあり得ます。
売上の入金よりも前に支払いが増加した場合には、一気に資金繰りが悪化することがあります。
(5)極度の設備投資による悪化
設備投資を行う場合でもそれが機械や車であったりすると、事業年度ごとに減価償却で費用が分けられてしまいます。設備投資を行うことについては問題ありませんが、初めに購入する際に借り入れをして得た場合だと減価償却費を借り入れの返済額が上回ってしまうことがあります。そのような状況では経営による利益が生じてもそのまま借金の返済にそれが回ってしまい、ただ税金のみを支払っている状況になってしまいます。
(6)在庫の強化による悪化
商品により違いはありますが、在庫が多いものであれば倉庫で管理する際での場所代などもかかります。さらに管理が必要であれば人件費や光熱費なども重なります。それだけではなく、在庫を得るために借入金を使用した場合には金利が生じます。このように多くの在庫を抱えることは多くの費用を生むことになりリスクもそれにつれて大きくなります。現在の状況だけを見て判断して無理な仕入れはしないようにしましょう。
在庫が現金に変わるのが遅れれば遅れるだけ資金繰りが悪化することを理解しておきましょう。
まとめ
資金繰りが悪化する6つの理由を抑えて、絶対に倒産しない企業にしていきましょう!資金繰りが悪化しているのであれば、資金調達を早めに検討しておきましょう。
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