確定申告前チェック!個人事業主に多い経費計上漏れ23科目一覧

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個人事業主の確定申告において、経費計上漏れは所得税・住民税の負担が多くなってしまいます。決められた経費を漏れなく計上することが、一番の節税対策になります。

全てのものが計上できるわけではなく、もちろん事業で利用したものになります。

項目は多いですが、確定申告前の事前準備が大事になります。一つ一つ確認を行ってみてください。

 

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1.科目名:租税公課

科目の詳細 経費の詳細
 印紙・証紙  印紙・証紙代、住民票・謄本・印鑑証明等発行代
固定資産税 事業所を賃貸ではなく、購入している場合、固定資産税は経費となる
自動車税 自動車税、自動車重量税、自動車取得税等
事業税 各都道府県内に事務所又は事業所を設け、課税対象の事業を行っている個人で、事業所得又は不動産の税金を指す。所得の金額が事業主控除額(年290万円)を超える場合は事業税の納付義務がある
消費税 消費税課税事業者の方が支払う消費税は経費となる
減価償却資産税 毎年1月1日現在所有している事業用資産について、1月31日までに各資産の所在する市区町村の市税事務所に申告するした納付書を指す

租税公課の科目については、「自動車重量税」などが計上漏れが多い項目として上げられます。

 

2.科目名:旅費交通費

科目の詳細 経費の詳細
 高速代  高速道交通料・ETC
パーキング 一時貸駐車・駐輪料金
その他 交通費(通勤費)・出張旅費(宿泊代含む)、1日乗車券・ICカード・オレンジカード・回数券・運転代行料・バス・タクシー

旅費交通費に関しては、経費になる認識はあっても、領収書を取り忘れたケースや紛失してしまうケースが多くみられます。取り忘れや紛失に関しては下記関連記事を確認してください。

3.科目名:通信費

科目の詳細 経費の詳細
 切手・運送  電報、レタックス、切手、ハガキ、宅急便
固定電話 固定電話代
携帯電話 携帯電話代
その他 インターネット代、インターネットメンテナンス更新料、有線、CATV、NHK、衛星放送等

固定電話や携帯電話を事業とプライベート共有の場合は事業按分(割合)を確認して計上しておきましょう。

事業按分は、例えば携帯電話代を10万円利用しており、1日の内6:4の割合で利用している場合に事業6万円、プライベート4万円とし、按分する方法です。自身の主張ではなく、携帯電話であれば明細などを確認し、「客観的な按分」をする必要があるので注意しましょう。

 

4.科目名:接待交際費

科目の詳細 経費の詳細
会食  新年会・忘年会等の飲食代等
慶弔費 冠婚葬祭に支払った費用
海外費用 外貨の領収書、免税店の領収書、海外旅行の費用等海外取引全て
寄付金 神社・仏閣・その他公益団体への寄付
手土産・贈答品 中元、歳暮、物品類の贈答
その他 イオンズ・ロ-ターリクラブの会費やゴルフのプレー代等

冠婚葬祭については領収書等は発行できないため「領収書を紛失した場合」の経費計上と同様になります。寄付金に関しては、寄付金控除というものも存在し、ユニセフなど特定寄付金として認められている場合は経費ではなく、控除となります。

また、従業員等の社内の人間の冠婚葬祭に支払った費用は「福利厚生費」の科目になるので注意しましょう。

 

 5.科目名:損害保険

科目の詳細 経費の詳細
 自賠責保険  自動車関係の自賠責保険
任意保険 自動車関係の任意保険
損害保険 事務所や店舗の地震保険・火災保険
その他 仕事で行く海外旅行時の傷害保険等

自動車を1台事業で利用しているだけで、非常に多くの経費が発生することが分かります。漏れなく計上しておきましょう。

 

 6.科目名:消耗品費

科目の詳細 経費の詳細
ガソリン・燃料 灯油、ガソリン
その他 文房具や備品などで10万円未満のもの(10万円以上のものは減価償却資産)
例)電池・フィルム・インスタントカメラ写真代(現像・焼増し)・お花代、洗剤、クリーニング、
トイレ掃除用品、ベットカバー、スリッパ、ダスキン、合鍵、証明写真、100円ショップのもの、
ワープロ、FAX、パソコン、自転車、バイク、イス、机、ベッド、タオル、はり、白衣等

10万円以上の文房具や備品(机や椅子等)は減価償却として計上されます。

 

7.科目名:会議費研修費

科目の詳細 経費の詳細
会議、研修等の会場利用料や社内での飲食代等

会議・研修費の中で判断が難しのは社内での飲食代になります。

  1. 仕事の打ち合わせのための社内飲食代
  2. 来客との商談・打ち合わせを兼ねた飲食代
  3. 社外の人と1人飲食代(通常供与される昼食の程度を超えない飲食物等の費用)

通常供与される昼食の程度を超えない飲食物等の費用は租税特別措置法の観点から1人あたり5,000円以下が好ましいと言われているが税務署によって判断が異なるので注意が必要です。

 

8.科目名:広告宣伝費

科目の詳細 経費の詳細
 –  新聞、チラシ広告等、試供品(サンプル)配布、求人募集広告費

広告宣伝費の科目と、営業促進費の科目は間違いやすいので、経費の詳細をしっかりと確認しておきましょう。

 

9.科目名:新聞図書費

科目の詳細 経費の詳細
 – 新聞・図書代

「新聞代も経費に入るのか? 」という質問は多いですが、仕事上必要なものであれば、経費計上が可能です。

 

10.科目名:営業促進費

科目の詳細 経費の詳細
 – キャッシュバッグ・販促・リベート料

広告宣伝費の科目と、営業促進費の科目は間違いやすいので、経費の詳細をしっかりと確認しておきましょう。

 

11.福利厚生

科目の詳細 経費の詳細
労働保険 労災保険・雇用保険
社会保険 健康保険、厚生年金
慶弔費 従業員に対する慶弔費
その他 従業員のお菓子、ジュース代、お弁当代、置き薬、従業員を連れての旅行、
忘年会、新年会などのイベント費、従業員の全てが対象の健康診断等

従業員に支払う費用は福利厚生費と思っていて間違いはないでしょう。慶弔費などは、「接待交際費」と間違う方も多いので注意してください。

 

12.科目名:修繕費

科目の詳細 経費の詳細
 車検代  事業で使用している自動車の車検代
 その他 建物や機材の点検・修繕・修理費、車検代で概ね60万円か取得額の1割を超えないもの(60万円超の場合、資本的支出として資産計上の可能性があるため)
  • 資本的支出とは:使用可能年数の延長・資産価値の増加を伴う支出を言います。 資本的支出は資産とされるため、その後の減価償却を通じて費用化していくことになります。

 

13.科目名:雑費

科目の詳細 経費の詳細
諸会費 商工会議所の会費、組合への会費、JAF会費等

組合費などが雑費に入ります。経費科目で分からない内容を「雑費」に入れる方も多いですが、計上科目として間違いなので注意してください。

 

14.科目名:水道光熱費

科目の詳細 経費の詳細
電気料金  電気代(自宅を事業所として使用している場合は、使用割合に応じて按分する必要がある)
ガス料金 ガス料金 (自宅を事業所として使用している場合は、使用割合に応じて按分する必要がある)
水道料金 水道代 (自宅を事業所として使用している場合は、使用割合に応じて按分する必要がある)

事業所を自宅と別の場合は問題ありませんが、自宅を事務所としている場合は事業按分(使用割合に応じて按分すること)が必要になります。

 

15.科目名:管理諸費

科目の詳細 経費の詳細
その他 税理士、社労士顧問料、弁護士、司法書士等の費用

税理士や弁護士などの士業に払った費用は管理諸費の科目に計上されます。

 

16.科目名:賃借料

科目の詳細 経費の詳細
 リース代 パソコン、車、レセコン、セコム、浄水器のリース等
月額駐車場 事業用車の月極駐車場代

計上と関係がありませんが、車は購入した方が良いか、リースが良いかの質問が良くあります。

 

17.科目名:支払利息

科目の詳細 経費の詳細
 貸付利息 借入金利子
手形割引料 手形の割引料

支払利息の計上は忘れがちの経費の1つです。こちらも経費計上が可能になりまうす。

 

18.科目名:専従者給与

科目の詳細 経費の詳細
専従者への給与(専従者給与に関する届出書を事前に税務署へ提出する必要あり)

専従者給与は青色申告の場合は「専従者給与」といい、白色申告の場合は「専従者控除」といいます。

 

19.科目名:給与賃金

科目の詳細 経費の詳細
一般給与 通常の月額給与
賞与 従業員への賞与・寸志
退職金 退職金
雑給 バイト、非定期な給与

アルバイトに支払う給与も「給与賃金」 に入りますので、注意しておきましょう。

 

20.科目名:支払手数料

科目の詳細 経費の詳細
振込手数料 振込手数料
委託・仲介料 仲介・委託料・不動産の更新料(20万円未満)20万円以上の場合は5年の均等償却となる
クレジット入金手数料 クレジットカード売上の手数料
その他 フランチャイズ本部へ支払うロイヤリティ等

仲介料や委託料などが20万円を超えた場合は均等償却になます。不明点は関連記事で確認してください。

 

21~23.その他の科目

科目 経費の詳細
21.外注費 建設・工事・製作物などの外注工賃支払い
22.地代家賃 事務所・店舗の家賃
23.雑損失 損害賠償金、盗難等の被害額

 

 

いかがでしたでしょうか。意外に間違えていた科目も多いのではないでしょうか。

しっかりとした計上科目で経費を計算することは収支計算書を作成する上でも大事なことです。計上漏れを防ぐと共に、申告書の作成を行いやすいように、科目別に分ける作業も行っておきたいですね。

 

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