イライラしていたり、落ち込んだりしているとついつい感情的になってしまうという人も少なくないですよね。感情的になると周りの空気も悪くなり、自己嫌悪に陥ってしまいます。怒りや涙を抑え、感情をコントロールすることはできるのでしょうか?
感情がコントロールできない5つの理由
怒ってはいけないのについ怒ってしまう、イライラしてしまう、哀しくなってしまう。そんな自分を止めたいのに止められない、ということってありますよね。感情的になってしまうと、そんな自分が嫌になってまた落ち込んで・・・と悪循環です。
感情的になってしまうのにはなぜなんでしょうか?ついつい感情的になってしまうのには理由があったんです。
1:ストレスが溜まっている
誰でも経験があると思いますが、ストレスが溜まっていると小さなことでイライラしてしまいますよね。ストレスは誰でも日々感じているものです。自分が気が付いていないだけでじつはストレスが溜まっているということもあります。
スポーツをする、おいしいものを食べる、友達とおしゃべりする、など自分に合った方法でストレスの発散方法を見つけておきましょう。
2:気持ちに余裕がない
余裕というのは経済的、時間などさまざまありますが、小さいことで怒ってしまうのは余裕がない時ではありませんか?例えば、バスが遅れてきて遅刻しそう、と焦っているときに前の人がもたもたしていたらイライラしますよね。ですが、時間に余裕がある時でしたら大して気にならないのではないでしょうか。
感情的になりそうになったら、「あ、今は余裕がないんだな」と冷静に考えられるようになりたいですね。そして、余裕を持って生活できるようにしていきたいです。
3:考え方が浅い
怒りや哀しみの感情をすぐ表に出してしまうと周りはどうなるでしょうか。空気が悪くなる、相手も不快な思いをするというのは冷静になればわかりますよね。ですが、その時はそこまで考えられていないため、感情的になってしまうんです。
怒りの感情を貯めておくのはよくない、という考えもあります。確かにその通りだと思いますが、感情的になるのではなく、不快な思いをしたら冷静に相手に伝えましょう。
4:切り替えができない
ミスをしてしまった後に、名誉挽回してしっかり仕事をする人と、立て続けにミスをしてしまう人がいます。立て続けにミスをしてしまうのは、気持ちの切り替えができていないことが原因です。また、彼氏とうまくいっていないときに仕事でミスをしてしまうというのも同じですよね。
これも感情のコントロールができていないために起こることです。全てをつなげて考えてしまうのはよくありません。嫌なことがあってもスイッチを切り替えて取り組むようにしましょう。間にちょっと深呼吸したり、お茶を飲んだりするだけでも気持ちは変わってきますよ。
5:ホルモンバランスが乱れている
女性の場合、生理周期によってホルモンバランスが変わってきます。生理前や生理中にイライラしてしまう、というのはこのためです。また、更年期にもイライラしやすくなることがあります。生理現象だから仕方がないといえど、周りに不快感を与えてしまうことは同じです。
ホルモンバランスを整えるように食事に気を遣ったり、サプリメントを摂ったり、いつも以上に余裕を持って過ごすようにするなどして過ごしてください。
感情のコントロールと脳の仕組み
感情をコントロールするのは脳の働きです。実際脳ではどのようなことが行われているのでしょうか。
感情をコントロールする場所は?
脳は大きく分けて、大脳、小脳、脳幹の3つに分けられます。感情をコントロールするのは大脳辺縁系と呼ばれるところの扁桃核です。これは脳の中心部にあります。大切な脳の中でもさらに中心にある場所なんですね。
脳も体の一部ですから、食事や普段の生活環境によって働きが変わってきてしまいます。肉食が多いと怒りっぽくなったり、睡眠不足が続くと脳内物質が作られなくなったり、ということがあります。感情をコントロールするためにも、もちろん健康のためにも規則正しい生活は大切です。
感情をコントロールする方法
感情をコントロールできない原因はわかりましたが、上手く感情をコントロールするにはどうしたらよいのでしょうか。特に困るのは怒りや哀しみの感情ですよね。この二つを抑える方法にはどんなものがあるのでしょうか。
怒りの感情をコントロールできないのは?
感情の中でも特にコントロールできない、そしてコントロールしたいと思うのが怒りの感情ではないでしょうか。感情に任せて怒ってしまうと、相手の気分も害しますし、周りの空気も悪くなってしまいますよね。怒りをコントロールするにはどうしたらいいのでしょうか。
●10秒待つ
カッとするようなことがあった時、すぐに怒りをぶつけずに10秒だけ耐えてみましょう。じつは、怒りの感情は瞬発的なもので大抵は5,6秒しか続かないという研究結果もあるんです。
●正しく怒る
10秒経ってもまだ怒りが止まらない場合は怒ってもよいでしょう。ただし、感情に任せて怒るのではなく、何がどう悪かったのか相手に冷静に伝えるようにしましょう。感情的になって怒るのはNGです。
怒りの感情をコントロールする、というとすごく大変なことのような感じがしますが、たったこれだけでもいいんです。これならできそうな気がしますよね。
感情をのコントロールができず涙が出てしまうのは?
怒りの感情も困ったものですが、哀しみの感情が出てしまうのも困りものですよね。空いても困ってしまいますし、仕事中に涙が出ると子供っぽい人という印象を与えてしまいます。もう大人なのに哀しいことがあると涙が抑えられないという時はどう対処したらよいのでしょうか。
●涙が出てしまう原因を考える
なんだかよくわからないけれど涙が出てしまう、ということもあるのではないでしょうか。自分でも気づいていない泣きのスイッチが入ってしまったのかもしれません。過去に起こった出来事などと関連している可能性があるので、自分がどんな時に泣いてしまうのかまずは考えてみましょう。
自分でも感がもしなかったことが原因になっているということも考えられますよ。原因が分かればそれを回避することもできるようになりますので、まずは「なんだかわからないけど涙が出る」というのをなくしていきたいですね。
●涙をコントロールする
泣くこと自体は決して悪いことではありません。思いっきり泣くと気分もすっきりしてストレス解消にもなるのではないでしょうか。ですが、大人が人前で泣くのはよくありませんよね。ですから涙が出そうになったらそっとトイレなどに移動して泣くなど少しコントロールしてみましょう。
●気持ちをそらす
辛いことをつい考えてしまって涙が出てしまうケースも多いですよね。そんな時は何か気持ちを紛らわせる方法を覚えておきましょう。楽しいことを考えたり、別のことを考えたりするようにしましょう。パスルゲームなどをすると集中するので気を紛らわすことができておすすめです。
哀しいことがあったあとはついついそのことばかり考えてしまいがちです。とくに、電車の中などで考えてしまいますよね。例えば失恋した時などは、他の事を考えたり、本を読んだりしてもすべて彼に関連付けてしまうのではないでしょうか。そんな時は何も考えずにできて集中できるパズルゲームなどがよいのです。携帯のアプリでもたくさんありますので1つ入れておくとよいかもしれません。
泣くこと自体は悪いことではありません。ですから「家に帰ったら思いっきり泣こう」などと決めておいてもよいかもしれませんね。
感情をコントロールする訓練方法!
うまく感情をコントロールできない人は、日頃からコントロールするための訓練をしてみてはいかがでしょうか。訓練といっても難しいことではなく、簡単にできる方法ですのでぜひ試してみてください。
●プラスの言葉を使う質問をする
何かトラブルがあった時に「どうして私はダメなんだろう」「何が悪かったのだろう」と考えてしまいませんか?この質問を考えていると、自分の悪いところばかり考えることになってしまいます。
ですから、質問を替えましょう。「どうしたらよくなるのか」「自分にできることは何なのか」これだと自分のプラスの面を考えることになりますよね。
マイナスな言葉を使うと、感情もマイナスになってしまいます。ですから、なるべくマイナスな言葉を使わないように心がけましょう。言ってしまいそうになったら、プラスの言葉に置き換えるようにしましょう。毎日、今日あったよいことをノートに書き留めるというのもプラス思考になるいい訓練になりますよ。
●良い姿勢を取る
姿勢と感情に何の関係があるの?と思われるかもしれませんが、ちょっと上を向いてみてください。上を向いただけで、気持ちがちょっと上向きになりませんか?逆に落ち込んでいるときはうつむいて肩を落としていることが多いですよね。
ですから、落ち込みそうなときは背筋をのばしてみたり、イライラした時はリラックスできる体勢をとってみたり、自分にとって良い姿勢を取ることも感情のコントロールにつながるんですよ!
これなら感情のコントロールをするだけでなく、前向きにもなれそうですよね!毎日の習慣に始めてみてはいかがでしょうか。
感情のコントロールができない子どもの対応
赤ちゃんは「泣くのが仕事」とも言われていますが、ある程度大きくなってからも感情のコントロールができないと心配になってしまいますよね。小学生になってもちょっとしたことで感情的になってしまうのでは困ってしまいます。ある程度大きくなると手が付けられなくなって困ってしまいますよね。
感情のコントロールが苦手な子どもに、親はどのように対応してあげればよいのでしょうか。
1:いつも子どもと触れ合うようにする
子どもが小さいうちは、いつも手をつないで歩いたり、抱きしめてあげたり、スキンシップを取るようにしましょう。日中は仕事をしていて一緒にいられないという人も帰ってきたら抱きしめてあげるとよいでしょう。
子どもは愛情不足で感情的になってしまうことがあります。もちろん、愛情を持って育てていると思いますが、それを体で示してあげることが大切なのです。
2:子どもの感情を理解してあげる
喜びや楽しみは一緒に分かち合っていても子どもの哀しい感情や怒りの感情を理解してあげていないのではないでしょうか。子どもにも当然、哀しいことや怒ることがあります。
例えば、子どもが何かを失敗したら悲しい気持ちになっていると思います。その時に哀しみを理解しないですぐに怒ってしまうと感情のコントロールが苦手な子どもになってしまうということがあります。子どもがどんな感情でいるのかを理解し、それをわかってあげることが大切です。
3:感情的な態度で接しない
子どもに対して感情的に接してしまってはいませんか?別のことでイライラしているのについ子どもにあたってしまうということもあるのではないでしょうか。
子どもは親の鏡です。子どもは親を見て育ちますから、感情的に接してしまうとその子どもも感情的になってしまいます。感情をコントロールできないと感じている人は、まずは子どもの前だけでもコントロールできるようにしていきたいですね。
4:上手くいったケースを記しておく
子どもの感情がうまくコントロールできたらそのケースを記録しておくとよいでしょう。反対に感情的になった場合も記しておきましょう。そうするとどう対応したらよいのかが自然と分かってきますね。
ただし、あまりに感情がコントロールことが続く場合は、病気の可能性も否定できません。色々実践してみてもよくならないという場合は一度お医者さんに相談してみましょう。
感情をコントロールしてはいけない?
ここまで感情のコントロール方法をお話ししてきましたが、感情をコントロールしてはいけない、という説もあるのです。どういうことなのでしょうか。
固定概念をなくそう!
イライラした時、落ち込んでいる時、「感情をコントロールしなくては」と思いますよね。ですが、怒ることも哀しむことも悪いことではないですよね。むしろ、感情を押し殺しているとストレスになってしまいます。
ですが、感情的に人と接していいということではもちろんありません。ですから、感情をコントロールするのではなく、切り替える力が大切だということなんです。
怒り、哀しみの感情はそのまま受け止めてあげましょう。コントロールしなくては!と思うことで余計にイライラしてしまうこともありますよね。ですが人前ではいったん忘れて、後で一人になった時にその感情と向き合えばいいわけです。
とはいえ、その間にたいていの場合は嫌なことも哀しいことも忘れてしまっているのではないでしょうか。無理に感情をコントロールしなくては!と自分を追い込むことはないんですよ。
まとめ
感情のコントロールができない原因や、コントロールする方法についてお話してきました。感情をコントロールするというととてつもなく難しいことのように感じますが、大切なのは切り替えることと、少し考えることです。
怒りや哀しみを消そうとすると大変ですが、ちょっと置いておくと考えればそう難しいことではないと思います。感情的になってしまうと周りの空気も悪くなります。ですから自分の評価が下がってしまう可能性があります。これはもったいないですよね。
自分の感情とうまく向き合えるようにして、毎日ポジティブに過ごしたいですね!
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