エボラに53種類の薬剤候補が浮上、米国国立衛生研究所が報告

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このたびエボラウイルスに効くかもしれない53種類の薬が浮上した。米国国立衛生研究所を中心とした研究グループが、感染症分野の国際誌であるエマージング・マイクローブズ&インフェクションズ誌オンライン版で2014年12月17日に報告したもの。同研究グループは、エボラウイルスに効果を持ち得る化合物を絞り込む新しい仕組みを開発。この仕組みを使って、エボラウイルスに効果を持ち得るものを拾い上げた。

「ニセウイルス」で絞り込む

方法は「ニセウイルス」を使って、その細胞への侵入の阻止に効果を持つ分子を調べるというものだ。ニセウイルスとは、3つのタンパク質を組み合わせたもので、エボラとそっくりな構造になっている。このニセウイルスは、通常は細胞に侵入していくようになっている。研究グループは、さまざまな薬の候補を使って、この侵入を阻止できるものを見つけ出す。薬の候補として検証されるのは、既に米国食品医薬品局(FDA)で承認された薬だ。いずれも全くエボラと関係のない薬ばかりだ。

抗がん剤やアレルギーの薬も効く可能性?

その結果、53種類の薬剤が特定された。研究グループは、いくつかのカテゴリーに整理している。カテゴリーとは、抗がん剤になる「微小管阻害薬」、ホルモンをコントロールする「エストロゲン受容体モジュレーター」、アレルギーの薬になる「抗ヒスタミン薬」、精神疾患の薬、細胞のイオンの出し入れを調整する薬、抗がん剤、抗菌薬。研究グループは、ニセウイルスで特定された物質を使って、今後、本物のウイルスへの効果も検証する方針。最近、エボラウイルスに、産婦人科分野の薬が効果を持つかもしれないという米国の研究グループからの報告もある(産婦人科の薬がエボラに効くかもしれない)。これがまさに「選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)」だった。今後、思わぬ特効薬が生まれてくるかもしれない。

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