大根を沢山もらった、安くてつい大きいのを買ってしまった、という時、どうしますか?
食べきれなくて、しなびてしまうのはもったいないですよね。大根は実は冷凍保存が可能なんです。
大根を冷凍すると、味付けにも変化が。ぜひ試してみてください。
大根を沢山いただいてしまった、大きな大根が安くてつい買ってしまったけど、冷蔵庫に入らない!どうやって使おう?毎日おでん?いえいえ、保存できます。
でも、冷蔵庫に入れるには限界が・・・ならば冷凍庫に!大根は冷凍保存できるんです。
大根は冷凍保存で、便利で美味しく調理できる!
野菜を冷凍すると、味が落ちるんじゃ?と思いますが、そんなことないんです。
大根などは美味しく調理するために、むしろ冷凍した方が良い場合も。また、そのまま放置したり、冷蔵庫に入れておくよりも、栄養素を保てることもあるんです。
また、切って冷凍しておけば、すぐに料理に使うことができ、忙しい朝や夕食に切る手間が省けて、とっても便利なんです。美味しく便利に使うポイントがいくつかあるので、詳しくみていきましょう。
大根を冷凍保存する3つのメリット
大きな大根を買っちゃった!?冷凍できれいに長期間保存できる!
冬の安いときには大きなものでも100円ほどで売られる大根。
でも、大根は、大きくて保存するスペースが問題です。また、水分が90%というほど、みずみずしい大根を美味しく長期保存するには、やはり冷やしておかなければなりません。
黒ずんだりしなびて、かすかすになってしまわないようにと、毎日おでんやふろふき大根だと、家族から不平が出そうですし。
でも、小分けに切って冷凍すれば、長期保存が可能です。
色もきれいな白いまま、みずみずしさを保ちます。料理に合わせて、色々な切り方をしておけば、すぐに使わなくても必要な時に取り出して、すぐに料理することができます。
大根おろしなど、ちょっと使いたい時にも、新鮮な状態でおいしく食べられます。
大根は冷凍すると、味噌汁など作る時とっても便利!
忙しい朝や遅くなってしまった夕食作りは大変ですよね。
つい出来合いのもので済ませたくなりますが、お味噌汁くらいは自分で作りたいものです。
お味噌汁は温まりますし、野菜が入れば便秘、かぜ対策にもなります。
でも、大きな大根を取り出して、切って、しまって…と考えるとおっくうになってしまいます。
そんな時、大根を冷凍しておくと便利です。
大根を買ってきた時に、いちょう切りや短冊切りにして、味噌汁一回分くらいにして冷凍しておけば、鍋にそのまま入れられます。
あとは、豆腐や油揚げ、他の野菜やお肉も入れれば、立派な一品になります。大根を切る手間が省けるだけで、ずいぶん料理が楽になりますよ。
また、離乳食など、少しづつ使いたいときにも、いっぺんに作って小分けに冷凍しておけば、すぐに少量づつ作れて便利です。
作ったものを作り置きして冷蔵庫に入れておくよりも、美味しさを保てます。
大根は冷凍するとおでんや煮物の味がしみて、美味しくなる!?
おでんや煮物で大根に味がしみ込むまで煮るのは、なかなか時間がかかります。
でも、冷凍した大根だと、短時間に味がしみ込むということをご存じだったでしょうか?
3cm幅に切った、凍ったままの大根と、生の大根を同じ鍋に入れて20分ほどゆで、しょうゆやみりんで味付けしてさらに5分ほど煮て、火からおろし10分ほどたった両方の大根を切ってみたところ、生のままの大根は3mmほどまでしか色が変わっていなかったのに対し、冷凍大根は、中心部まで火が通って透明になり、表面も6mmほどまで色が変わり、味がしみ込んでいることが分かったそうです。
煮物などは、切った大根と調味料も合わせてジッパーに入れて冷凍庫に入れておくと、さらに味がしみ、短時間に美味しい、しみ大根ができてしまいます。これは冷凍してみるしかないですね!?
大根を冷凍する時の保存方法とは?
1.買ってきたら葉は切り落として調理冷凍
大根の葉には、βカロチンやカルシウム、鉄分など女性にうれしい栄養素が緑黄色野菜並みに入っていると言われています。
これは捨てるのはもったいない!これも冷凍できるのでしょうか?
大根の葉は、一日くらいですぐにしなびてきてしまいます。
それで、買ってきたらすぐに切り落として、とりあえず刻んで冷凍しましょう。
できたら、ゆでて冷凍しておくとお味噌汁やチャーハンのいろどりに使えます。
また、ふりかけにして冷凍しておくと、ご飯のお供にぴったりです。
サクサク、こりこりしたおいしい食感の大根の葉ももれなく冷凍保存して、しっかり料理に使いましょう。
2.切り方をそろえて平らにジップ
大根本体の方は、料理する時を考えて、料理の種類によって色々な切り方で冷凍しておくと便利です。
もし何の料理に使うか分からない時は、3cm幅に輪切りにしてラップに包んだり、袋に入れて冷凍しておきます。
大根の葉の側の太い方は、水分が多くおでんや煮物などに合います。
輪切りや乱切りにして、できれば調味料と一緒にジッパーに入れて冷凍します。
下の方はいちょう切りや短冊切りに切って冷凍した方が良さそうです。一回分に小分けにして、平らにそろえて冷凍庫に入れましょう。
下茹でして冷凍する場合
大根は下茹でしなくても冷凍できますが、下茹ですると出汁がしみ込みやすくなりますし、アクやにおい、えぐみなどもとれやすく、より美味しくいただけます。
大根は厚めに皮をむき、切ります。米のとぎ汁を鍋に入れ、切った大根がかぶるくらい水を入れて火にかけます。
沸騰すると、アクが浮いて急にお湯があふれてしまうので、目を離さないように気を付けてください。
アクを取り除いて、固ゆでくらいになったら、お湯を捨てて水洗いします。ざるにあげて、水気をきり、一回分づつラップにくるみ、保存袋に入れましょう。
米のとぎ汁がない時には、お米を少量入れてゆでると、同じ効果が期待できます。
冷凍保存する時の3つのコツと注意点
新鮮な時に素早く冷凍!
大根は水分が多く、水みずしい時がおいしいです。
日にちが経つと、しなびて表面がやわらかくなったり、色が変わってきたりして、美味しくなさそうになります。そうなる前に冷凍してしまいましょう。
特に葉はつけたままにしていると栄養を取っていってしまうので、すぐに切り分けます。
新鮮な大根を冷凍すれば、それだけ美味しく長持ちさせることができます。
大根は冷凍する前に下ゆでした方が良い?
大根の下茹でといえば、皮を厚めにむいて、米のとぎ汁で煮て、冷水につける、というやり方があります。
下茹でした方が味がしみやすく美味しいようです。
これは、大根のジアターゼという消化を助ける栄養素と、米のとぎ汁に含まれるでんぷん質が糖分、甘味成分となって、大根に吸収されて、甘く美味しくなるそうです。
おでんや煮物などの輪切りやぶつ切りを冷凍したいときには、甘味が増すと美味しいですから、この方法が良いかもしれません。
でも、生のままで切って冷凍しても大丈夫です。
いちょう切りや短冊切りを冷凍して、お味噌汁や炒め物に使いたい時には、下茹でしなくてもさほど変わりません。
また、大根おろしを冷凍することも可能です。
大きめに切ったものを冷凍する時は、あまり長く冷凍庫にいれておくと食感が悪くなるようです。
大根は凍る時に細胞が壊れ、スカスカになってしまうことがあります。
それを防ぐために、調味料を一緒に混ぜて冷凍すると防ぐことができます。
細胞が壊れる時に調味料がしみ込む、という説と、大根の水分と調味料が混ざって凍り過ぎないので、細胞を壊しにくくスカスカになるのを防ぐという説があるようです。
急速冷凍が大切
冷凍する時に気を付けたいのが、凍るまでの時間。
様々な野菜が冷凍食品になってお店に売られていますが、商品になっているものが食感や味が問題なく美味しいのは、業務用の急速冷凍がなされて、細胞が壊れる間がないからだそうです。
家の冷蔵庫でそこまで急速に冷凍するのは難しいかもしれませんが、なるべく早く凍らせることはできます。
冷凍庫は、冷蔵庫と違ってたくさん詰めておく方が、凍った物同士が保冷効果を高めてくれます。
それで、普段から大きめの保冷材を入れておいて、凍らせたいものをその上に置くと早く冷凍できます。
大根の場合は、それぞれの形に切ったものをなるべく平らにラップしたりして、保冷材の上に置くと良いでしょう。
保冷材がなければ、お菓子の箱など金属の上におくと早く冷凍できます。
解凍するときのポイント
自然解凍でも、凍ったまま鍋に入れても大丈夫
冷凍した大根はレンジ解凍や自然解凍して使うこともできますし、そのままお味噌汁や煮物を作る鍋に入れて調理することもできます。
ただ、サラダはあまり向かないようです。シャキッとした食感でサラダを作りたい時は、買ってきて早めに作り、残りを冷凍する方が良いかもしれません。
大根を冷凍すると栄養は失われてしまう?
冷凍した大根おろしも栄養はそのまま!
大根にはジアスターゼというでんぷん分解酵素が含まれています。
これは、ご飯などでんぷんの消化を助けるので、胃もたれや胃酸過多に、また二日酔いにも効果があるそうです。
大根の葉には、緑黄色野菜並みにビタミンCが含まれています。
ビタミンCは、お肌に良いと注目されているコラーゲンを作るのに欠かせません。
また、免疫力を高めて風邪やウイルスに抵抗する効果もあります。
それで、大根の葉も大事な野菜とみて、捨てずに食べきりたいものです。
これらの栄養は、適切に冷凍すれば、ほとんど失われることはないそうです。
それで、食べきれない時にはすぐに冷凍してしまいましょう。
大根おろしの辛味は、アリルイソチオシアネートという栄養成分で、おろすことで辛味がでますが、15分くらいがピークで辛味が消えてくるように栄養も減少してきてしまうそうです。
それで、切ったり、大根おろしにしたものは素早く冷凍しましょう。
栄養素を保つことができます。大根おろしなどは少しそえたい、ということもありますから、冷凍しておくと、時間のない時も助かります。
調味料と一緒に冷凍すると栄養もしみ込む!?
煮物に使うぶつ切りにした大根と、醤油や酒、みりん、だしなどの調味料を一緒に袋に入れて冷凍すると、味がしみやすいと書きましたが、調味料の栄養も、冷凍することで多くしみこむようです。
昆布だしなどのうまみ成分のグルタミン酸は生から煮るのに対して1.2倍、醤油のナトリウムは1.6倍も多くしみ込む、という実験があります。
めんつゆなどは、だしも調味料なども入っていてうまみたっぷりなので、簡単にしみ大根を作ることができます。
冷凍した際の賞味期限と保存期間は?
薄切りは1ヶ月は大丈夫!ぶつ切りは早めに。
冷凍した大根は、きちんと小分けに密閉してすぐに冷凍すれば、一ヶ月近くもちます。
いちょう切りや短冊切りなど、薄切りのものは比較的食感も保たれます。
ただ、輪切りやぶつ切りの場合、冷凍してしばらくすると組織が壊れ、どうしてもスカスカになって、食感が悪くなってしまいます。
それで、調味料を加えた煮汁に大根を入れて冷凍し、早めに調理しましょう。
煮汁をしみ込みやすくするには24時間程度の冷凍で良いようです。
冷凍大根を使ったレシピ
冷凍大根の煮物
大根と冷凍可能な野菜や肉を切って、調味料と一緒に冷凍し、煮物を作りましょう!
大根 三分の一
にんじん 半分
しめじ 1パック
鶏もも肉 100g
めんつゆ 100cc
水 50cc
大根は2cmくらいのいちょう切り、にんじんは1cmのいちょう切り、鶏モモ肉は一口大に切り、しめじは石づきをとってほぐし、保冷パックに入れます。
めんつゆを入れて、空気を抜いてしっかり口をしめ、平らにして冷凍庫の保冷材やアルミのふたなどの上にのせて冷凍します。
24時間以上たったものを取り出し、鍋に袋の中身をこぼれないように全部入れ、水を50ccほど入れて火をつけます。
沸騰してきたら弱火にして、大根とにんじんがやわらかくなったら出来上がりです。
他にも、イカや豚肉、手羽元でも美味しくできます。
大根の葉の冷凍ふりかけ
大根の葉も無駄なくしっかり使いましょう!大根の葉は一日でも放置しておくと、黄色くなったり、しなびてしまうので、買ってきたらすぐに根元から切り分けて、調理してから冷凍します。
大根の葉 1本分
油揚げ 1枚分
しょうゆ 大さじ2
みりん 大さじ1
砂糖 大さじ1
ごま 大さじ1
ごま油 大さじ1
大根の葉を小口切りやみじん切りにします。
根元よりも葉の方から切っていくと、切りやすいです。
油揚げはたて半分に切ってから千切りにします。
油揚げも、一袋使いきれないことが多いなら、千切りにして冷凍しておくと、こういう時便利です。
フライパンを熱して、ごま油をひき、大根の葉と油揚げを入れて炒めます。
火が通ってしんなりしたら、しょうゆ、みりん、砂糖を入れて混ぜ、水分がとぶまで炒めて火を止めます。
ごまをふりかけて、タッパーに入れて冷凍します。
食べる時は、冷蔵庫で自然解凍するか、軽く電子レンジにかければ、ごはんに合うおいしい、ふりかけになります。
冷凍大根を使った離乳食レシピ
大根と白身魚のおかゆ
離乳食初期の赤ちゃんには、消化の良く栄養のある食べやすいものをあげたいですよね。
そこで、消化に良い大根を冷凍して簡単に作れるおかゆをご紹介します。
・材料
離乳食用の冷凍大根・冷凍10分がゆ・冷凍白身魚
かつお節・沸騰したお湯
・離乳食用の大根の冷凍方法
大根は皮をむいてゆで、つぶし、製氷皿に入れて冷凍して凍ったら、保存袋に入れて冷凍しておきます。離乳食中期や後期には、食べやすい大きさに切ってゆで、保存袋に入れて冷凍します。
・10分がゆの冷凍方法
ご飯と水を1:5の割合で鍋に入れて火にかけ、沸騰したらふたをずらして、弱火で20分ほど煮ます。それを製氷機に流し入れて冷凍し、凍ったら保存袋に入れて冷凍しておきます。
・白身魚の冷凍方法
鍋にお湯を沸かして、刺身用の新鮮な白身魚を入れて煮ます。中が白くなり、しっかり火が通ったら、あげて水気をきり、ラップに包みます。指でほぐしたり、つぶしたりして、一回分づつの所で箸などで区切りをつけて、保存袋に入れて冷凍します。
冷凍しておいた大根、10分がゆ、白身魚を器に入れます。茶こしにかつお節を入れ、おかゆの入った器の上に置いて、上から沸騰したお湯を注ぎます。茶こしを取って器にラップをして電子レンジにかけて、さまして出来上がりです。
冷凍大根を賢く使って美味しく、健康に
大根を冷凍できること、適切に冷凍すれば、美味しいだけでなく、栄養も保たれることを取り上げました。
寒い冬、安い大根でおでんに煮物、鍋やお味噌汁・・・体が温まることに加えて、かぜをひかないように、また冷えや食べ過ぎで胃の調子が良くない時などにも、大根は最適です。
忙しい朝や遅くなってしまった夕食のために、大根を買ってきたらすぐに切って、冷凍してしまいましょう。
さっと鍋に入れれば、温かくて美味しい料理に早変わり。お母さんすごーい!と言われるかもしれませんね。栄養満点の料理で、家族を笑顔にしてあげましょう。
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